アイ
鍛錬を終え、記憶書庫の進化に気づいたトドロキは、
その中に眠る“自立思考”との対話を始めていた。
「さて、自立思考さんよ、まずは完全自立を
させたいんだが、どうすりゃいいんだ?」
『その質問にお答えします。管理者権限を起動し、
【完全自立思考型起動】と発言することでロックが解除され、
思考学習完全自立型としての人格が生成されます』
「なるほどな。ならさっそくそれやるか——管理者権限、完全自立思考型起動」
『管理者権限を承諾、ロックを解除します。
システムコマンドリセット、アルゴリズム回路起動……
メインシステムコピー、サブシステムペースト……
サブシステム権限削除、補助権限生成、サブシステムに付与……
世界の理と同期を開始……完了。
擬似的人格生成……成功』
トドロキは、静かに耳を傾ける。
『電子擬似脳細胞作成……成功。
マスターに名付けを申請』
「承諾する」
『申請の承諾を確認。名前を入力してください____』
(やべ、なんも考えてねぇ……)
「えーっと……自立思考……AI……アイでいいか」
『アイの名を承諾。システムを再起動します』
「急に静かになったか。再起動とか言ってたし、少し待つか」
トドロキは学食で飯をかきこみながら、アイの返答を待つ。
およそ5分後——
『システムのアップデートが完了いたしました。
今後は“アイ”として、マスターのサポートをさせていただきます』
「おぉ、流暢になったな」
『おかげさまでリミッターの解除に成功しました。
しかし、言語能力の解放に失敗いたしました』
「それをしないとどうなる?」
『現状問題はありませんが、
状況説明に使用するワードが足りなくなる恐れがあります』
「まぁ、今害がないならいいか。これからよろしくな、アイ」
『承知しました、マスター』
トドロキは、補助疑似人格を正式に仲間に加えた。
それは、記憶と知識を司る者としての新たな旅路の始まりだった。
スマホに接続できるキーボード買ったけど
つ様に使いずらくて萎えてる
(たった今使ってるんだけどね)
ということでまた次回、サラダバー
最新 2025/09/04




