寮生活
クラスメイトたちと別れ、寮の自室へと戻ってきたトドロキ。
(ふー、今日は一段と疲れたな……さて、飯食うか)
支給された白米と、自分が育てている魔物《二面鶏》の卵を取り出す。
(運動後はタンパク質ってよく言うけど、
この卵にタンパク質入ってんのかな?……まぁその前に、
有精卵か無精卵か確認しとくか。前にヒヨコ出てきてビビったんだよな。
あいつ無事だったけど、
一歩間違えたらグロ案件だったぞ……よし、無精卵。安心して食える)
鍛冶スキルで作った醤油もどきを使い、簡単なTKGを作る。
(こんなもんか。よし、命に感謝)
「いただきます」
(しかし、寮生活にも慣れてきたな。
俺以外全員女子っていう謎の構成を除けば、
至って普通の学生になれてる気がする。
まぁ、“普通じゃない”部分がデカすぎるんだけど)
「ふぅ、ごちそうさま」
(鶏の卵と互換性があって助かるな。
植物性タンパク質とかプロテイン系の製品がないから、
マジで死ぬところだったわ……さて)
「そろそろ出てきたらどうだ。いつまで透明化してるんだ?」
『あれ〜?まだ見えるんだ』
「人より少し目がいいのかもしれないな。
それに、なんとなく目線がこっちに向いていれば
気になるだろう」
『へぇ、よく見えるね』
「全く、毎回イタズラを仕掛けるんじゃない。
他のふたりはどうしたんだ?」
『今お風呂だよ』
「……なるほど。透明化を解かないのはそういうことか。
少し外の空気を吸ってくる」
『おー、よくわかったね。じゃあよろしくね』
(危なかったぁー……もう少しで犯罪者になるところだったわ)
「じゃ、全員出たら呼んでくれ」
『はーい』
(やれやれ、少し考えればわかったことだというのに。
俺としたことが気を抜きすぎたか)
『トドロキくん!もういいよー』
「すまなかったな。今後気をつける」
『そうか。だがこれでトドロキの安全性が
証明されたと言っても過言ではないだろう』
『トドロキ……ヘタレ……』
「なぜそうなる。はぁ……まぁいい。大風呂にでも行ってくるとするか」
『何故だ?部屋のを使えば良いだろう』
「いやいや、お前らそれでいいのかよ」
『なにが?』
『さて、なんのことかは分からんな』
『……?』
(こいつら……俺だって男なんだがな)
「まぁ、お前らがいいならこっちで済ますわ」
『じゃあトドロキくんがお風呂出るまで、
なにかして待ってようか。そろそろご飯の時間だし』
『うむ、そうしよう』
『わかった』
(はぁ……不用心にも程がある)
トドロキはまた新たな悩みを抱えるのであった。
それは、魔物でも魔王でもない——
“女子”だった。
轟の朴念仁にはそうそう呆れますね(元凶)
ということでまた次回
サラダバー
最新 2025/09/02




