進捗と恐怖と耳栓と
学園内でも喧嘩を売られるようになったトドロキ。
その理由をルームメイトたちは勝手に分析していた。
『しかし、トドロキになぜ絡むのだろうか』
『トドロキくん見た目は可愛いからさ、
ちょっかいかけたくなるんじゃないかな？』
『……見た目非力…中身強者』
（やれやれ、俺が後ろにいるのに何話してるんだか。
そんなに非力な見た目してるかな？）
『おい！あれみてみろ』
『ん？……なんだアイツ、3人も侍らせていやがる！』
『調子に乗りやがって！一発ぶん殴ってやらねぇと気がすまねぇ！』
（どうしようかな……耳がいいせいで狙われてるのが
すぐ分かる。……なんかねぇかな……ん？進捗？）
進捗解放
1 勇ましき精神 → スキルショップ
2〜4 未解放
（あー、あん時のやつか。めっちゃ忘れてた。
スキルショップか……今の俺に必要すぎるな。帰りながら見てよ）
『しかし、トドロキにも原因はあると私は思うのだ。
あれだけの力を持ちながらもオーラを纏っていない。
そうなれば実力を測れぬ者が突っかかってくることも納得がいく』
『それもそっか。でもさ、能ある鷹は爪を隠すっていうしさ』
『……仕方ない、未熟者が悪い』
（ガヤは無視……ガヤは無視……）
スキルショップを開いてみる。
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パッシブスキル
アクティブスキル
アイテムスキル
スキル検索：＿＿＿＿
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（なるほどね……パッシブは常時発動、アクティブはタイミングで発動、
アイテムスキルは武器防具用か）
トドロキはスキル欄を眺める。
（文字が多すぎて気分が悪くなる……
取得できないスキルは表示されないっぽいな。じゃあ検索するか）
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【スキル検索：恐怖】
検索結果：
アクティブスキル
・怖い顔
・睨みつける
・黒眼
・魔力圧
・威圧
・魔力覇気
パッシブスキル
・余裕の風格
・鋭い眼
・鬼の血
アイテムスキル
・恐鳴音
・金切音
・模造（鬼）
・模造（魔）
・模造（龍）
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（めっちゃあるじゃん…スキル説明を確認するか）
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【魔力覇気】
使用魔力量に比例して恐怖レベルが上昇。
対象の精神抵抗を突破できる。
【威圧Ⅰ】
10分ごとに使用可能。最大50人までを
状態異常：恐怖に。レベル差次第で気絶も。
【余裕の風格Ⅰ】
HPが8割以上で防御力上昇。レベル差がある相手に恐怖を与える。
【鬼の血Ⅰ】
HPが1割以下になると攻撃力1.5倍。周囲に恐怖・怯み・麻痺を誘発。
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（さっき表示されなかった「Ⅰ」ってことは、
金かけて進化させる系か。今は金欠だし、
しばらくはダンジョンポ……イン……やっべ忘れてた）
『なぜこの男のオーラを見違えるのだろうか』
「わりぃお前ら、用事思い出したから行くわ」
『とど……行ってしまったか』
『……思いついたらすぐ行動……脳筋タイプ』
『知的なところあるのにね。面白い人だよね、トドロキくん』
『あぁ』
『うん』
（耳栓でもつけようかな……）
トドロキは脳筋帝国へと走りながら、
スキル【高級耳栓】を取得したのは——また別のお話。
見た目イカつい人って見た目と違って
めっちゃ優しいイメージを勝手に持ってる
ということでまた次回
サラダバーー
最新 2025/08/31
