表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転移?ふざけるな!  作者: 力なき脳筋
異世界転生?ふざけんな!
172/222

厄日Ⅲ

喧嘩を終え、ルシフス学園寮へと戻る途中のトドロキ。

空気が騒がしくなり、騎士団が集まってくる。


(なんか騎士団集まってきたんだけど)


『我がサンブルク王国騎士団長である!

貴様、我が王国に仇なす者か!』


「いきなり出てきて何用だ。俺はただの学生だよ」


『学生がなぜ《骨龍(ボーンドラゴン)》を連れているのだ!』


「ん?なんの事だ?」


騎士団長が空を指す。


(やべ、勝手に消えたと思ってたけど上にいたのか)


「確かに、あれは俺が呼んだ《不死骨龍(ボーンデッドドラゴン)》だ。

だが特に害を与えるつもりは無い」


『ならばなぜ頭上に飛ばしているのだ!』


「俺が召喚解除を忘れたから。《反サモン(アンチサモン)》:スケルトン」


『なっ……』


「これでいいだろ?」


『あの巨体を一瞬で……』


「そろそろ寮に戻りたいんだが、いいか?」


『ダメだ。本部に戻って事情聴取だ』


その時、澄んだ声が響く。


『お待ちなさい、騎士団長』


騎士団員たちが一斉に跪く。


『システィ様』


トドロキは声の主を見て、思い出す。


(この女、さっきの)


『何事ですか?』


『この者が怪しげな魔物を従えていたので、

質問をしていたところです』


(何言ってんだこいつ)


『まぁ、エアスト様ではありませんか』


(ん?なぜ家の家名を知ってんだ?)


「先程は出過ぎた真似を致しました。ここにお詫び申し上げます」


『貴様!頭が高い!』


『お黙りなさい』


『……ハッ』


『エアスト様、怪しげな魔物とは?』


「あぁ、それならさっき召喚解除したさ。

少しドンパチしてた時の名残とでも言っておく」


システィは静かに頷く。


『それならば問題ありません。騎士団長、

エアスト様は私の客人です。これ以上の詮索は不要です』


『……承知いたしました』


(助かった……いや、なんで助けられてるんだ俺)


『エアスト様、どうかお気をつけて』


「……あぁ、ありがとう」


トドロキはその場を後にし、ようやく寮へと戻るのであった。


(骨龍の解除忘れただけで

騎士団と貴族令嬢に囲まれるとか……この世界、ほんと面倒だな)


「それと、この団長様が勝手に骨龍とか抜かしてたけど

不死骨龍だぞ。うちの子は」


『貴様…私を侮辱するか……』


『お黙りなさいと申しませんでしたか?』


『……申し訳ありません』


『あなた達は帰りなさい』


『しかし、この者』


『聞こえなかったのですか?』


『……くっ…失礼いたします』


(嬢ちゃんすげぇー)


『エアスト様、ここは目立ちます

1つお茶でもいかがですか?』


「あぁ、いいだろう」


(ちょうど視線が気になっていたところだ)


トドロキは権力者と思われる者に連れられ

ルシフス寮近くの喫茶店へとやってきた


(本日何度目かの飲食店

ただし全ての場所で面倒事に巻き込まれてるが…

…あれか、厄日ってやつか)


トドロキはそんなことを考えていた


『我が騎士が申し訳ないことを致しましたね』


「我が?どういうことだ」


『エアスト様にお伝えし忘れていましたね

私は王位継承権第1位、

マリアット=A=サンブルク=システィです』


「王女様だったか」


(やっべ、めっちゃタメ語使ってたじゃん)


『そのままで結構ですよ

私の恩人ですので…それに、なかなか対等に話てくださる方は

そうそうおりませんので』


「そうか、わかった」


『エアスト様、お名前をお伺いしてもよろしいですか?』


「失礼、名乗りがまだでしたか

私はトドロキ=エアスト、ただの学生です」


(あれ?初めて会った時名乗った気がするけどな)


『トドロキ様、闘技大会(マーシャラクス)に出てみませんか?』


「そのナントカってのは?」


『父上様が年に1度開催する大会です

闘技大会優勝者ともあれば

数多もの冒険者や王宮兵からのスカウトがあるでしょうね』


(正直いらねぇ副賞だが

王女様に誘われちまったらな。俺の首が飛びかねん)


「なるほど、では私に参加をしろと?」


『強制ではありません。

ですが私と致しましては参加していただきたいですね』


(逃がさねぇつもりだな

しかもあくまでも任意参加ってことにしたいらしい)


「なるほどね

ならうちの学校長にでもお話くだされば

私が立候補しましょう」


『ありがとうございますトドロキ様』


「要は済んだかな?」


『近々またお会いできればいいですね』


「そうですね、では失礼いたします」


『えぇ、またいずれ』


システィは笑顔で手を振っている


(しまったな、面倒な役を引き受けてしまった)


トドロキは重たい足で寮へと戻るのである

そろそろ寮に戻してやるかぁ()

サンブルグって地名があるらしいんですが

本作品とは全くの無関係なので気にせずお読みくだせぇ

ということでまた次回、サラダバー!


最新 2025/08/25

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ