ボロボロな再会
クラスメイトの危機を知ったスバルは、
感情のままポータルを使用し、元凶が潜むと思われる場所――
使われていない工場跡地へと降り立った。
(…こんなとこか……っ!?どうやら、俺をイラつかせる天才のようだな)
入口には、スバルの来訪を予期していたかのような張り紙が貼られていた。
【へっへーん、おまえがくんの はわかってんだよぉん】
(……よっぽど馬鹿だってことはわかったぜ。
少し待ってろ、すぐシバキに行ってやるから)
スバルは重たい扉を開いた。
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扉の先は、外観とは異なり、石レンガの壁が延々と続く迷路のような構造。
(迷路か…面倒だな……ぶっ壊すか)
スバルは高性能のツルハシを取り出し、壁を破壊しながら進んでいく。
魔物たちも、ツルハシの錆にすらならず消えていった。
約30分後、ダンジョンの形跡はほぼ消え、
そこに立っていたのは、黒いフードを纏った謎の人物。
『君は確かスバルくんだったかな?
はるばるここまで来てくれてありがとう。おかげで手間を省けたよ』
「誰だよ。俺はあんたに用がなくてな。それともなんだ?俺になんか用か?」
『そうだよ。僕は君の邪魔をしに来たんだ。“死神”と言えばわかるかな?』
「……あいつはお前みたいなウザさはねえよ」
『君の知る死神は37564代。僕は37565代目だ』
「あっそ。それがどうした。俺はお前に用がない」
『でも僕はあるんだよね〜。先代が残した後始末を任されてるんだ』
「……今回の騒動はお前が原因ってことでいいのか」
『まぁそうだね……って危ないね』
スバルは神殺しの大剣で斬りかかった。
『その大剣は本当に異質だよ。邪神の力が宿っている』
「そんなこたぁ知らねえ。さっさと死ね」
『怖い怖い。じゃ、僕の奥の手を使うとするよ』
死神が異空間に手を伸ばすと、
そこから現れたのは――スバルのよく知るクラスメイトたち。
「……貴様」
『じゃ、あとは頑張ってね』
「待て」
『ばいばーい』
死神は姿を消した。
残されたクラスメイトたちは、目に光がなく、全身が真っ青。
理沙、齋藤、木田――その姿もあった。
スバルの意識は、憤怒の炎に包まれた。
『狂戦士の特殊条件を達成しました
怒れる狂戦士を獲得しました』
「……怒れる狂戦士」
攻撃力以外の全ステータスが半減。
攻撃力は50倍。
理性欠落、狂乱化、HP毎秒1減少、錯乱状態。
スバルは声にならない叫びを上げ、
周囲のものを巻き込みながら暴れ始めた。
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15分後――
瓦礫すら残らない空間に、スバルは倒れ込んでいた。
怒れる狂戦士は解除され、理性を取り戻す。
(なんだ……何があった……っ!
なんで痛みが…HPもめちゃくちゃ減ってるし……)
現状把握に10秒もかからなかった。
クラスメイトたちのことも、すぐに理解した。
スバルは天を仰ぎ、
水滴で滲んだはるか遠くの景色を、ただ眺めていた。
その瞳に映るのは、怒りでも悲しみでもない――
ただ、静かな覚悟だった。
いやはや、読者さんの感想が聞いてみたい今日この頃
ということでまた次回
サラダバー!
最新 2025/08/24




