奇妙な共闘
『いや〜楽しかったな』
「ふん!一晩中看病する身になってみろよ」
『何人も殺そうとしといて何言ってんだ!』
「知らん。お前らが柔らかいのが悪い」
「スバルが固すぎるし、強すぎるだけだと思うよ?」
『そうだよ!ほぼ同じレベルなのに攻撃力と防御力が高いんだよ!
主に防御力がな!』
「つうかよ、俺の普段の攻撃力くらいなら、そこら辺にいるぞ?」
『そうだけど!そうだけど!!』
枕投げの余韻が残る中、スバルたちは雑談を続けていた。
だが、そのまったりした時間は長くは続かなかった。
『おい、そこの奴等、止まれ』
「あ"?誰に口きいてんだ?コラ?」
『スバルすごくヤクザみたいw』
「うるせぇ。そんなことよりあいつ等だな。
俺の記憶が正しければ、あいつらはハッカー集団だな」
『あら、私たちの事覚えてたの?じゃあ、配下になりなさいよ』
「またお前か。いつまでも絡んできやがって、
めんどくぇな。さっさと消えやがれクソ女」
『あんた本当に死にたいみたいね。今日はね、助っ人がいるのよ』
「ふんっ。お前たちに協力する奴がいるとはな。
ま、どうせクソ野郎なんだろうがな」
『その言葉、後悔しながら死になさい!お兄ちゃん達!お願い助けて!』
(こんなメスガキになぜ助っ人がいるんだ?
…あれか、体でも売ったか。だったらおっさんの相手すればいいのか)
だが、女1が呼んだのは、油ギトギトのおっさんではなく――
スバルたちが見たことのある肉だるまと、その一行だった。
『よぉ、スバルぁ、久しぶりだなぁ』
「ほう、木田だったのか。前々からクソだとは思っていたが、ここまでとはな」
現れたのは、木田、飯田、藤田、そして鈴木阿奈。
『鈴木ちゃん!どこに行ってたのよ!みんな心配してたのよ!』
『…みんなにはわからないでしょうね。私がどんな目にあっていたかなんて!』
「知っていると言ったら?」
鈴木は何も答えなかった。
飯田と藤田いわく、木田と鈴木は良い感じだったらしい。
だが、鈴木が襲われてしまったことで、
木田たちは鈴木を守るために英雄の育成所に協力しているという。
ただし、木田がスバルに向ける敵意は別物。
元凶が消えようが、スバルに突っかかってくるのは変わらないらしい。
「ふむ、で?クソガキども、俺になんか用か?」
『うるさい!クソジジイ!お前が一番わかっているだろうが!』
「相変わらず、会話できない馬鹿だな。…じゃあ殺るか。お前らは下がってろ」
『わかった、隠れてるね』
スバルは一歩前に出る。
「待たせたな、ガキども。かかってきやがれ」
こうして――
スバル VS 不良&育成所(約10人)の戦いが、静かに幕を開けた。
木田達にもいろいろあったんですよね…
そろそろめまいの先にの続き書かないとな…
それではまた次回。サラダバー!
最新』2025/08/24




