新事実は唐突に
ブルーローズとの別れの後、守春は 門へ向かう途中、何度も狩りを繰り返していた。
インベントリを確認すると――
角ウサギの角:多数
魔石:123個
肉:134個
(そろそろやめておくか……カエルの二の舞はごめんだしな)
そう思いながら歩みを進め、ついに 門の前へ到達する。
(……国っぽいのに門番とかいないんだな)
高さ約100メートルの巨大な壁――
その中へ入ると、広場には 人があふれかえっていた。
町全体が ざわめきに包まれている。
(やっぱり……どこかで見たことある気がする)
守春は 国の名前と内装に強いデジャヴを覚えていた。
過去の記憶を掘り返しながら、噴水のある広場へ向かう。
(何だ……この妙な既視感は……)
次の瞬間――
何もない空間に、光が集まり、人が現れた。
(……これ、まさか……)
守春は 全ての謎が繋がる感覚を覚える。
(あっ……この世界……アナザーワールドオンラインじゃないか!!)
衝撃の事実。
ここは、ゲームの世界だった。
気づく瞬間の納得感
今までの違和感――すべてが 説明可能になる。
なぜ倒した魔物が光となって消えるのか
なぜステータスの概念が存在するのか
なぜ盟友の腕輪が突然現れたのか
すべてが ゲームの仕様だった。
(……ってことは、コマンドがある?)
守春は 頭の中で「プレイヤーコマンド」と考えた。
すると――
装備欄、スキルパネルなどが記されたパネルが出現。
(おぉ……ログアウトの欄はないけど、それ以外の機能はちゃんとあるな)
守春は アナザーワールドオンラインの中に転移している。
リアルの世界には戻れない。
だが、守春の心に 不安よりも期待が湧き上がる。
(……ってことは、永遠にゲームやり放題ってことか?)
しかし、一つだけ 不明な点 がある。
(……死んだらどうなる?)
ログアウト不可のこの世界で――
デスペナルティがどういう影響を及ぼすのか、それだけはまだ分からない。
(デスペナには気を付けないとな)
こうして、守春は ゲームの世界に転移したことを理解し、新たな冒険へと踏み出す――。
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最新 2025/06/06




