イベントの終わりと打ち上げ
英雄育成所の子供たちとの一戦を終えた数分後、
スバルはギルドメンバーと合流し、イベントアイテムの集計を始めていた。
「さて、どんくらい集まった?」
スバルが腕を組みながら問いかける。
「合計901個ですね」
イヅキが報告する。
「ほう、俺の二倍とちょっとか。結構集まったな」
「えぇ、皆さんが頑張ってくれましたから」
他のメンバーも静かにうなずいていた。
「ほれ、これに某たちの順位が出ておるぞ」
アレンが運営のランキング板を掲示する。
「僕たちのギルドは…4位だね。初めてにしては良いんじゃない?」
ケイが画面を見ながら微笑む。
「そうね、これからまだ時間があるし、一応上を目指せるわ?」
イヅキが針を止めて言う。
「僕(私)達はいけますよ」
「私も時間には余裕があります」
メンバーたちの声が重なる。
「少し遅れたんだけど、スバルはもう行っちゃったよ」
テリスが言うと、アンが首をかしげる。
「アンちゃん…いつの間にいなくなったんだ?」
実際、スバルはイヅキが話し始めた頃には、
ポータルを使ってギルドホームを離れていた。
「ごめんね~スバルは、
頭より先に体が動いちゃうことが多くてね…」
ケイが苦笑する。
ギルドメンバーは目線をそらし、何かを察したように、
ラストスパートをかけてイベントアイテムの収集へと向かっていった。
―――――数時間後―――――――――
スバルたちは最後の数時間で順位を上げることはできず、
結局4位でイベントを終えた。報酬として届けられたのは《ギルドメダル》。
このアイテムは、任意のスキルを設定することで、
ギルドメンバー全員がそのスキルを共有できるというものだった。
「みんな、お疲れさまー!」
「「「お疲れ様ー!」」」
「じゃあ、ギルマス何か一言」
(おい、聞いてないぞ)
スバルは少し戸惑いながらも、前に出る。
「えっと、みんなお疲れ。
まぁ、時間が許すならゆっくりまったりしてな」
メンバーたちは、スバルが新しく建てた家に集まっていた。
それはクラスメイト用に作った広間とは違い、
落ち着いた一軒家のような造りだった。
「そういえば、イベントと一緒に三層が実装されたみたいですよ」
クロノスが報告する。
「へぇ、そしたら、明日にでも行ってみるか?」
「すいません、明日は予定がありまして…」
「そうか、なら今度みんなが集まったらエリアボスのとこ行くか」
「わかりました。ですが今は、4位を祝おうじゃないですか」
「そうか、それもそうだな」
スバルたちは、イベント後の打ち上げを楽しんだ。
笑い声と乾杯の音が、ギルドホームに優しく響いていた。
そういえば入学シーズンですね
関係者の方、おめでとうございます
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最新 2025/08/24




