苦戦していた
「いくら慎重にしてても100層ボスには勝てないでしょ。てことはそろそろあいつら死ぬね」
百層ごとのボスは一味違う強さを持ってる。まず初見クリアは無理だ。
「縁君悪い顔してる。あ、誰か戻ってきたみたい」
鈴音さんが指さしたのは、部屋の中央にある祭壇だ。
ダンジョンで死ぬとあの祭壇の上で復活するように設定している。
魂の保護の技術を応用して復活システムを、構築したのは僕が初めてなのだという。
RPGには常設のこの機能、かなりの画期的新技術らしい。
事実、それを知った父さんたちが目を剝いていた
考えてみれば僕たちは、ただでさえ即死しなければ死ぬことはないんだからその即死すら防いでしまえば文字通り、無敵で最強の種族になってしまう。
おっと、話しが逸れた。さて、誰が死んだのかな?あ、グレストか。わけが分からないのかポカーンとしている。
盾役のアイツが死んだってことは順当と言えば順当か。
しかし盾がいなくなったってことは全滅まで時間の問題だな。
「う、うん?なんだ?たしか俺死んで・・・・・・エニシ?何でお前がって製作者だったな。来るくらい簡単か」
あれ?鈴音さん話したのか?まあ、いいけど。
「お久しぶりでやんす。グレストの旦那。と言ってもあっしは数時間前に会ったばかりなんでやすがね」
一瞬で着替えて喋り方を変えた僕に鈴音さんが驚きの視線を向ける。
雰囲気出てて良いと思うんだけどなぁ。
「数時間⁉俺たちがダンジョンを攻略始めて三ヶ月しか立ってないだろう」
「クックック、ここと外の時間関係はずれてるんでやんすよ。それはそうと、どうでやしたか?百層のボスは」
「ありゃヤバイな。一つの攻撃を防いだとしても、すぐに別の重たい一撃が来るんだ。とてもじゃないが捌ききれない」
ちなみに百層のボスは六腕の巨人だ。今の僕なら一秒のかからずに倒せるけど、バルスたちは多少の工夫が必要だろう。
縁「みんな、早く早く」
輪名「ちょっと待ってお兄ちゃん」
鈴音・廻理花「変な格好になってないわよね?」
父さん「おいおい、そう急かすな」
美麗「うふふ、楽しそうね」
宗吾「ほら、清っペも早く」
清原「ちょっと宗吾君、お化粧が」
縁・宗吾(読者は顔わかんないでしょ・・・・・・)
縁「みんな揃った?せーの」
放浪者・転移者「あけましておめでとう!」
父さん「ありがちな後書きだな」
縁「・・・・・・台無しだ」
白街「あけおめ!今年もよろしく!」




