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親が○○って、なんか、ね・・・

「廻理花よ、これでもただの転移魔法だと言うか?」


「・・・いいえ、でもこれって一体、どうやったらこんな魔法が」


「フッ、それは帰ってから話すとしよう。ディメンションムーブ」


 さっきから気になってたが、その呪文名何だ。

 魔法なんて無言でもできるだろう。雰囲気か?雰囲気なのか?


「知らなかったか?声に出した方がマナを操りやすいんだぞ」


 僕は声に出してないぞ。なぜ分かる?


「顔に出てる」


 そんなにか・・・もう少し顔に出ないようにしよう。

 そんなアホなことを間に挟んだりして僕達は父さんの書斎に戻った。


 ズズー、とりあえず紅茶を飲んで落ち着こう。

 よっし、こっからはシリアスにいこう。


 しかしあの光景、一言で言うと凄かったとしか言いようが無い。まさしく異世界、魔法の事やら種族の事やらいつから恋愛系ラノベから異世界ファンタジーラノベの世界に移ったんだと作者に異議を申し立てたいところだが、残念ながらこれって現実なんだよね。


 隣にいる三人娘も黙って紅茶を飲んでいらぁ。それもそのはず、この三人は僕より少し、ほんの少しだけ早く魔法が使えただけでそれ以外の組織の知識は僕と大して変わらないみたいだしな。


「さてと、そろそろ落ち着いてきたな。さっきも見ただろうが世界渡りとはこことはこことは全く違う世界に行くための魔法だ」


「それは平行世界、ということですか?」


「少し、いや全く違うな。例えば大きな箱がいくつもあるとしよう。更にそれぞれの箱の中にいくつかのボールがある。その一つ一つが世界だ。そして今言った平行世界とは、そのボールの中にある空気の原子一つ一つだ。分かったか?」


 そう言って父さんは僕の顔を見た。


「分かってないな」


 すぐに天を仰いだ。え?そんなに分かってないって顔だった?

 流石父さんだ。息子の考えてることを顔を見ただけで分かるとはな、さっすが。


 そして僕は父さんの言っていることが全く分かりません!さっすが。


「お前の読んでた本で異世界転生とかあっただろ?それはあくまでボールとボールのの間を移動しただけだ。だが私達はボールはもちろんその外側の世界、つまり箱の間も自由自在に移動することができる」


 ああそういうことか。それならなんとなく分かった気がする。そんな僕を父さんはジトーと見ている。


 父さん、その視線は息子に向けるものじゃないよ。


「・・・・まあいい、分かったな。それでだ、魔法を当たり前のように使っていた私達は偶然世界渡りの力を見つけてな。そこからは皆でいろいろな世界を見て回った。その頃まだ地球の人類は私達の種族だけだったが(私達を人類と呼べるのならだが)他の世界には様々な人種の人間がいた。

 次第に私達は自らの事を『放浪者』と名乗るようになっていった。言語の違いは翻訳魔法でなんとかなったしな。ちなみにこの世界でも放浪者の言語は今あるどの言葉とも違う。実際今私が喋ってるのもにほんごではないんだ。

 話がそれたな。そしていろいろな世界を見て回ってると他の世界でも魔法を使う人がいた。いわゆる魔法使いや魔術師だな。しかしそんな人達でも世界渡りの力は持っていなかった。そこで初めて私達は、世界渡りは私達特有の能力だと気がついた。

 もしそんな力があると異世界の権力者に知られると私達を利用して異世界を侵略し始めるだろうと私達は考えた。実際いくつかの世界で追手をけしかけられた事もあったな。まあ簡単に退けたがな。

 そんな事もあったから私達は目立たないように、たまにこっそりと異世界へ行ったりして知己を増やしたり旅行したりしてのんびりと、だが楽しく過ごしていた。そんな生活をしていると猿人が地球に現れ始めた」


 そこで父さんは一旦話を止めて紅茶を飲んだ。


「そこでパパとママが出会ったの?」


 そう輪名が聞くと父さんはニッコリと笑って話を再開した。


「ああそうだよ、彼女は病弱で群れから半ば追い出されるように離れててな・・・」


 ・・・群れ?


「だがそんな状態でも私を見ると大きな声で威嚇してきて・・・」


 ・・・・・・・・・・・・・威嚇?


「しかし私はそんな彼女が輝いてるように感じた。実際魔法で魂を見るとまっさらな白だったしな。エサをあげると懐いて付いてきて可愛かった」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちょ、え?もしかして。


「あれ程美しい猿人は初めて見た」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ワオ。

 少し変わってるどころじゃないね。

 え?猿人⁉

 今日一番の驚きがこれで更新だよ!

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