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滅びそうな名前

「とりあえず無難な魔法ありありの、ゴテゴテファンタジーな世界だな。勇者と魔王が戦ってる世界だが、なぜか魔王が正常な世界だった時より強くなってしまっていて、勇者よりも強くなってる。おそらく歪みの影響だが・・・・・・お前は勇者を助けるのが任務だ。気づかれないようにな」


 よっしゃ、まさに王道。思いっきり関わって世界を救ってやるよ。


「ちなみにどうやって勇者を見つけるんだ?名前とか特徴とか何も分からんのだけど」


「一応数10分後に、勇者パーティーが通る予定の道に出口の座標を固定してある。勇者の名前はバルス、見た目は・・・・・・見たら分かる」


 何だ今の間は・・・・・・そんなに特徴的なんかな?

 豪奢なマントにイケメン顔、笑ったら謎の歯キラン☆とかか?


「なんか正常だったとしても滅びそうな名前だな。それに、見たら分かるってどゆこと?」


「え?何コイツ、超金ピカじゃん。そんな目立つ格好で戦うとかアホなん?しかもこのイケメン顔、金髪蒼眼てどこの主役だよ。歯キランしてるし・・・・・・ぜってー綺麗事大好きだなコイツ。ていう感想を抱く」


 不気味なくらい具体的だな。しかも無機質に表情豊かに話すという、矛盾を感じる隠し芸を披露しながら。

 最近思ったけど父さんって実は、アホなんじゃないだろうか・・・・・・


「情報は命だ。世界を救おうと思っても、その世界のことを知らなければどうしようもない。時間も有り余ってたことだし、調査は完璧だ。だが・・・・・・」


「だが?」


「だが忘れるなと言いたいんだ。お前が行く世界、そこは多くの放浪者が数億年掛けても救えず、薪胆をなめた世界だ。一筋縄じゃ行かないぞ」


 父さんが久しぶりにマジな眼だ。本気と書いてマジと読む。

 少し緩んでた気落ちが引き締まった。

縁「ちなみに気づかれないように助ける例は?」

父さん「勇者の目の前に聖剣落とすとか、超遠距離からの援護射撃とか」

縁「助け方が僕らしかできんやり方や」

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