人格達のゆるい会議
「というわけで本体のこれからの成長は目覚ましいものになるだろう」
そう言って理性は口を閉じた。
理性の報告が終わったことで憤怒が理性に問いかける。
「だったらそろそろ本体がアレをしてアレして新しいお仲間が増えるってことか?」
「ああ、アレをアレシてアレになったらな」
「なるほどな・・・」
「発言良いか?」
それまで黙っていた几帳面が、挙手していった。
「なんだ?」
「なぜ我々はずっとアレをアレと言うんだ?意思疎通はできているが、何故かちゃんと言えない」
そう。さっきから意味深に言われているアレだ。
自分たちではちゃんと言ってるつもりだが口を開くと何故かアレと言ってしまっていた。
「それはおそらく仕様だな」
「仕様?」
「本体のまだ知られてない情報、またはまだ時期じゃない情報は我々では言えないんだ。要するにネタバレ防止ということじゃないのか?他にもピーーーの仕様もあったぞ。どうだ?ピーーーにするか?」
「なんだそれは・・・・・・」
呆れたように言った几帳面だが視界の隅に『仕様を変更しますか?』とメニューが浮かんだ。
周りの人格もどよめいてることから几帳面と同様のことが起きたようだった。
「おー、ピーーーがピーーーでピーーー・・・・・・本当にピーーーになってるな」
「たしかにピーーーがピーーーになっているが・・・・・・何か嫌だな」
「たしかにピーーーだと下品な会話をしてるみたいだ。ピーーーピーーー・・・・・・うん嫌だ」
「その割にはお前ら楽しそうだな」
早速仕様変更したらしい憤怒達に几帳面は、はぁとため息をついた。
「とりあえず今回話すべきことは話した。本体がアレをアレしても慌てないように」
「「「了解」」」
そうして人格達は解散していった。
1人残った理性。
「ハァァァー、面倒臭い」
実は理性の性格は怠惰に迫るほどの面倒くさがりなのだが、人の頼みを断ることができない厄介な性格だった。
最後にもう一度、理性は苦労人格だ。
人格ズ「「「「「「「「ピーーーピーーーピーーーピーーーピーーー」」」」」」」」
理性「うるさい!」
縁「理性、苦労してるな」




