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ややこしい人格達

 実は憤怒と理性は全く逆とも言える人格ではあるが、憤怒の唯一と言っていいくらいの友人格であった。


 そもそも本体である縁は破壊衝動からは程遠い人物なので憤怒は普段最弱クラスの人格である。


 それによってただでさえチンピラな憤怒がグレてしまったのだが、それにかまってあげてるのが理性だった。


 負荷にも面倒ごとは全部理性に回って嫌がらないから更に、仕事を任されるという悪循環。

 理性は苦労人、もとい苦労人格なのであった。


「全く。今回の会議の下準備も出席確認もすべて俺がやったんだぞ。それに憤怒は嘘を言うし・・・・・・段取りがメチャクチャじゃないか。

 面倒ごとを押し付けてくるのならせめて俺の言うとおりに動いてくれよ。誰が計画の修正をしてると思ってるんだ。くそっ、無駄に性格なんて持ちやがって」


 もう一度言おう。理性は苦労人格である。


 縁の能力によって人格たちはそれぞれ自我を持ってるが、それによってややこしいことに人格達に性格が出来上がってしまった。


 基本的にはそれぞれにの人格がベースになって性格が出来上がるが、たまにその人格とは違う性格が出来上がる。


 例を上げるなら良心とともに出てきた怠惰だ。

 実は怠惰はもともとは勤勉で性格が怠惰なだけで、本物の怠惰は今回に会議には欠席だ。

 とてもややこしい。


 もしも彼の性格がベース通り勤勉だったら、理性の苦労もかなり減っていただろう。

 人格というより朧がベースになってる(というか本体)憤怒も怠惰と同じだ。


 そこまで破壊に喜びを感じる様な危険な性格ではない。

 むしろ優しくて理知的な性格だ。


 外に出てた特は暴走状態でヒャッハーしてしまっただけなのだ。

 鈴音達を殺しかけたことについては今も、本気で反省をしている。


 しかきそれをわかってるのは理性だけだった。

 今の憤怒の乱暴な喋り方は照れ隠しみたいな物だ。

 だがそれを知らない理性以外の人格達に誤解を与え憤怒は、ぼっち道を突き進むのだった。


「し、仕方ねぇだろ久しぶりの外で少しテンションが上がったんだよ。それに俺はそこまで大幅な修正が必要なことはしてねぇ!」


 少し素が出かかってる憤怒。

 内心では理性に土下座状態だった。


「ふんっ。まぁいいさ。どうせお前のことだからなにか考えてるんだろう?それについては後で問いただすとはいえ今は会議だ会議!全員席に付けっ!」


 理性が言うと、突然大きな円卓が現れた。

 人格全員が席についたのを確認して理性が口を開いた。


「それでは、緊急人格会議を始めよう」


 すごく安直な会議名だった。

憤怒「本当すいませんでした」

理性「いや、もういいって」

憤怒「このお詫びはいつか必ず」

理性「だからもういいって」

憤怒「でも」

理性( コイツめんどくせぇなぁーもう)

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