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そして始まる異常な日常

「それじゃ、私は基地に戻る」


「待ってパパ、はい、お弁当」


「ああ、ありがとう美麗さん。君の弁当は仕事という名の砂漠の中で私にうるおいをもたらすオアシスだ。・・・・・・待てよ、ということは、そんなオアシスを作り出す君は女神か⁉」


「あらあらまあ、パパったらお上手」


 そう言って父さんと母さんはいちゃつき始めた。

 おーい、目の前に息子がいますよ〜。

 この二人は目の前に息子がいるのに躊躇なくいちゃつくな。


 あんたら結婚して何年経ってるんだよ。700万年以上経ってるだろ。

 案外狩矢兄さん達ってこれにうんざりして反乱したんじゃないだろうな?


「それじゃあ改めて、私は基地に帰るじゃあな」


 そう言って父さんは椅子に座ったまま転移した。

 ソファとかの上に転移したならアレでいいかもしれないけど、何もないところにあのまま転移したら空気椅子で登場になる。

 普通にかっこ悪い。


 転移するときは自分の体勢にも気をつけないといけないといういい見本だったな。


「母さんは父さんのどこが好きなの?」


「あら?縁がそんなこと聞くなんて珍しいわね。そうねぇ、まず顔ね」


 顔かよ。まぁ確かに父さんは美形だけど。


「それにね、本来なら1人の、いいえ1匹の猿人として一生を終えるはずだったママをパパは人間にしてくれた。

 あのときのことは今でも覚えている。ただ生きることが目的だった私の中にあの人が現れた。私を愛してると言ってくれた。それだけで胸が一杯になったの。

 実はね、私は体が弱くてずっと群れの中ではお荷物扱いされてたのよ。そんな私にあの人は居場所をくれたの。そのおかげで私はここにいる。もちろんあなたもよ縁。私はあなた達、宝物に出会えたことに感謝している。

 狩矢ちゃん達とは少し喧嘩してるけどあの人のことだからきっと仲直りできるって信じるわ。だって家族だもん」


「へぇそうなんだぁ。お父さんも結構やるわね。お母さんみたいな美人を見つけるなんて見る目あるじゃん」


 ⁉いつの間にか輪名が隣に座ってた。しかも朝ごはんを食べてる。


「そうなのよぉ。今でこそ落ち着いてるけど昔はもっと熱い正確だったのよぉ。まだ猿人だった私にまず花束を持ってプロポーズするくらい真っ直ぐな人だったわぁ」


「へ、へぇそうなんだぁ。それはすごいね。ははは」


 輪名が苦笑いしながらそういった。

 言葉が通じてなかった頃の母さんにプロポーズするなんて・・・・・・さては父さん、昔はアホだったな。今とは想像できないほどの。


「それじゃあ僕もそろそろ行ってきます。輪名も急げよ」


「はぁーい。行ってらっしゃいお兄ちゃん」


「いってらしゃい縁」


 そう行って僕は2階の自分の部屋に戻った。だってこっちのほうが新しい通学路に行くにはちょうどいいからね。


 よいしょっと。・・・・・・あーびっくりした。いきなり10メートルも飛び上がれるなんて。もう人外じゃん。


「まったく、面白くなりそうだ。」


 僕は学校へ急いだ・・・・・・ちょっぴり力を抜いて。

父さん「今まで転移者縁の異常な日常をご愛読ありがとう。またいつか会える日を楽しみに・・・」

縁「いや終わらないから!何勝手に打ち切りの漫画みたいにしてんのさ!・・・・・・なんで頭濡れてるの?」

父さん「転移した先で放水掃除していた」

縁「失敗例・・・・・・」

縁(アホなのは今でもか)


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