必殺技パート2 使ったら洒落になんない技
さて、これらも大量の短剣はどうするのかと言うと、僕が空間魔法で作った領域にしまっておいた。
この領域だが使う人の魔力量によって大きさが変化するらしい。所謂アイテムボックスのようなもんだ。
僕の領域の広さは・・・・・・とにかく広いと言っておこう。
最後の奥の手的必殺技だけど、これは用意してから打つまでかなり時間がかかる。元○玉もびっくりなくらいの時間が必要だ。
ぶっちゃけると、技と言うより兵器の部類に入るから今作ってしまえば相敵した瞬間打つなんてこともできてしまうんだけどね。
連発はできないけどそこまで数を作る気はない。だってこれを使う気は僕にはないから。
言ってしまえば核ミサイルみたいなもんだ。
打つぞ打つぞーって持っとくだけで相手の行動を制限することができる。打つ気がなくてもあるだけで相手にプレッシャーを与えることができる所謂抑止力だ。
ならなんで作るのかと廻理花達(彼女達は僕が失敗するかもしれないと必殺技開発をずっと見ていた。失敬な)に言われた。
僕の予想ではこれを使えば冗談抜きで世界そのものが消滅してしまう。でも作る。なぜならそこにロマンがあるからだぁ!
なんだかマッドサイエンティストと呼ばれる人々の気持ちが分かる気がする。自分の作れる限界を見てみたいという純粋な興味。
ただそこに他人への配慮という概念がないために彼らはやりすぎてしまうのだろう。
ウヒヒヒヒヒ、僕はそうならないように気をつけねばなるまいなぁ。
「縁君⁉そっち側に言ったらダメだよ⁉」
・・・・・・申し訳ありません。
危ない危ない危うくダークサイドに堕ちるところだった。鈴音さんは僕の心の光・・・何でもない。
話を戻そう。修行していて改めて気づいたけど、やっぱりマナと魔力は違う。
魔法を使う大前提としてまずマナがないと話にならない。しかしマナがたくさんあってもすべて消費できるわけでもない。術者の魔力によって規模、弾数が変わってくる。
MPMP両方の釣り合いが取れてないといけない。
前置きはここまで。そこで僕が作り出したものはマナを魔力に変換し、蓄積することができる機関だ。
最初に魔力を少し補充すれば、そこからは自動でマナと魔力が良い具合のバランスで蓄積されていく。
まさに永久機関。僕はこれを『魔力炉』通称MPRと名付けた(通称で呼ぶ気はない)。
魔力路はいっぺん30センチの立方体で少し小さめだけどこれだけで世界一つが消滅するレベルの代物だ。
性能は、常に周囲半径10キロの空間や放浪者から少しずつマナを吸収し続ける。容量は無限。そしてためたマナを魔力で暴走させると、ドッカーンといった具合だ。
作った僕でもゾッとする。
試しに一週間ほど放置した魔力炉を僕の領域に入れて暴走させてみた。
ちなみに』今回の僕の領域は、月よりちょっと大きいくらいのサイズだった。
けっかからいうと、領域は消滅。それどころか領域を飛び出して来たので慌てて結界を8重に貼って7枚の 結界が破れてやっと収まった。
危なかったー。後少しで存在そのものが無くなってた。
もし一ヶ月放置してたら、もし結界を貼るのが遅れていたらと思うと・・・・・・まじでグッジョブ僕。
しかしとてつもないもの作っちゃったなー。これ見せつけたら兄さん達降参して出てくるんじゃないかな。恐ろしさを通り越して笑えてくる。
核兵器を作った人達もこんな気持ちだったのかな?
「・・・・・・これは封印かな?」
「「「絶対そのほうが良い」」」
さいですか。
ま、作るけどね。仕組みさえ知られなければ同じ物を作られる心配はない。幸い三人は作り方を知らない。
もうちょっと小型化して安全装置をガチガチに付けてから、巨大メカのある世界にいったときにエンジンとして付けてみよう。
そんな事件もありつつだけど、僕は楽しく実験と修行を繰り返していった。
修行編 完




