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いざ王城へ

「これは……なる程別の世界から。道理で破天荒なわけですね」


「は、ははは〜」


(思ったよりもあっさりと成功して笑うしかないんですね)


(おう!新入り。俺はバルス。よろしくな!)


(よろしくお願いします諸先輩方。僕はキリャク。将軍をやっています)


(中々骨のある顔じゃねーか。俺は朧。縁の兄貴だ。どうぞよろしく)


(こちらこそよろしく)


 人格の方ではかなり馴染んでるな。まともな感性の持ち主らしいから、クセの強いアイツらの中和剤になってくれることを期待しよう。


「あなたの目的はある程度わかりました。僕の側付きの護衛という立場でどうですか?」


「助かる。最初から話しが通じるってのは楽でいいな」


 バルスのときと違って面倒な立ち回りをしなくて済む。

 自然な立ち位置でキリャクのそばにいられるから万々歳だ。


「それでは王城に行きましょう。直接ここに来たので、今回の遠征の報告がまだなのです」


「おいおい、仕事はちゃんとしなよ」


「君の噂を聞いたから来たんですよ!僕の子供たちを勝手に魔改造されてるって聞いたら飛んでくるでしょう!普通は!」


 キリャクはこめかみに青筋をビキビキと浮かべて、僕の頭を小突いてきた。

 だが、そう言いつつも内心僕に感謝している。

 ツンデレ将軍だ。


(ツンデレじゃありません)


 おっと、中のキリャクにバレていた。これではうかつに悪口を思い浮かべられないな。


(悪口を思い浮かべるが前提の思考に腹が立ちますね)


 さーて、キリャク将軍様に付いていきますか。

 いざ!王城へ。


(無視するな!)


「あ、あの。エニシさん」


 いけないいけない。さよならを言ってなかった。

 もう会うこともないだろうから挨拶は大事だ。


「みんな、さよな」


「待ってますから!みんな、あなたが帰ってくるのを。も、もちろん私も!」


「俺も!」


「私も!」


 ……思ってたよりも、僕はここの人たちに慕われてたようだ。

 嬉しくて心が暖かくなる。


 ところでシスターはどうして顔を赤くしてるんだ?

 いやー本当にな・ぜ・か、赤くなっている。


「おい、うちのシスターに何をしたんですか!」


(後でOHANASHIしましょうか)


 何もしてないってば。


(いや、ガンガンにフラグ建築してたな)


(無自覚なフラグから愛は始まる。呪いを解いてあげたお姫様の初恋の人にもなってたしね。目指せ!鈍感系ハーレム主人公)


 え?姫様も僕に恋?

 たしかに別れ際は熱い視線を向けられてた気が……そっかー。えへへ……いや、僕には鈴音さんが居るんだ。

 鈴音さんが一人、鈴音さんが二人………………ブフォ!女神がたくさんだぁ!


「あ、ありがとう。それじゃ、行ってきます」


「……何で鼻血を出してるんですか?」

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