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カレー

 ふう、なんとか潜入成功だ。

 この教会は今回の希望のキリャク将軍が作った教会で、彼は週に一度の間隔でここに来る。


 どうやってここに入ろうかと考えて、行き倒れのふりをしようと3日間のまず食わずでいたら、教会の子供が襲われてたのでそれを助けたらあっさり入ることができた。

 僕の3日間の努力は無駄となった。

 ……ともかく気を取り直していってみよう。適当に手伝いでもして居座るか。


「ねー、手品見せてー」


「あーはいはい。けどお譲ちゃん、手品じゃなくてまほ」


「はやくー」


「フライ」


 小さい子に何を言っても無駄だと諦める。さっさと満足させて静かにさせよう。

 ご飯まだー?


 キャッキャと僕も私もと言ってくる。

 五歳以上の子も羨ましそうにこっちを見る。年長組も全員まとめて浮かべてあげた。


「エニシさーん。ご飯の用意ができましたって、子どもたちが浮いてる⁉」


 マリエラさんが子供たちを見て驚いてる後ろでリュカ少年たちがカレーのような料理をもってきている。


「僕の魔法です。大丈夫ですよ」


「あ、手品でしたか。びっくりしました」


 この世界の人は耳がおかしいのだろうか?僕ちゃんと魔法って言ってるよね?

 魔法が存在しないこの世界でも昔話とか作り話とかで意味はわかってるはずなのに頑なに手品という。

 翻訳魔法の誤作動かな?

 腹減ったー。


「どうぞ。カレーライスです」


 あ、やっぱりカレーだったんだこれ。


「……カレーはお嫌ですか?」


「い、いえ大好物ですよ。いただきまーす。うぐっ」


 辛っ!辛すぎるだろこれ!あ゛ぁぁ!焼ける爛れる!痛い痛い!痛覚遮断!味覚遮断!ふぅー、何だこれ毒物か?

 目の前ではリュカ少年が同じものを平然と食べてる。


「少年、ちょっと失礼」


「ん?」


 味覚を戻してリュカ少年のカレーをパクリ。ヒー、辛すぎる。何が入ってんだこれ。


「やはり甘口じゃ口にあいませんか?」


 あ、甘口……コレのどこをさして甘がつくんだ!

 辛口だったら死んでたかも……


「い、いえおいしーですよ。ははは」


 味覚はどうにかしたけど後で胃薬飲も。

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