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試練のご褒美

「うおぉぉぉ!」


「落ち着けバルス」


 未だに白目で向かってくるバルスが煩わしいので、デコピンをして気絶させた。

 バルスは縦に一回転して倒れた。


「グヘッ」


「バルスさん⁉」


「強すぎる。エニシ、もしかして魔王よりも強いんじゃないか?」


 珍しくラルファがまともなことを言った。正解だ。


「あー、みんなとりあえず合格」


「「「合格?」」」


 突拍子もないことを言われて、皆目が点になった。

 なにか言わないとそのまま戦闘を継続しそうだったからね。もちろん嘘は言ってないよ。


「僕の目的は、君たちを強くすること。それは肉体的にも精神的にも、未熟な精神の持ち主は魔王の圧倒的な強さに屈してしまうからね。だが!君たちは僕という強者(絶望)に立ち向かう事で強い心の持ち主であることを証明した。だから合格というわけさ」


「そういうことだったのか……」


 うつ伏せで倒れたまま、目を開けたバルスがポツリとつぶやいた。


「バルスさん。大丈夫なんですか?」


「気絶させた直後に回復させたから、かなりの倦怠感はあるだろうけど大丈夫なはずだよ」


「このだるさはそのせいか。それにしても自分で強者を名乗るなんて……傲慢だなお前」


「ん?間違ってないだろう?」


 僕の返答にポカンとしているラルファたちをおいといて、バルスは一人笑った。


「カッカッカ、それもそうだな。誰かひっくり返してくれ」


 リサイアがバルスの方へ行き、要望通りひっくり返した後……膝枕をした。


「あのー、リサイアさん?ここまでする必要はないんですけどー」


「そのままだと後で首が痛くなるからだめです」


「ヒューヒュー、お熱いこって。あっしら溶けてしまいやすぜ」


「エニシ、テメ今絶対ふざけてるだろ!」


 バレたか。しかし膝枕、いいなぁ。彼女が欲しい。輪名は妹だし、ファルナちゃんは幼女だし……いやいやいや!僕には心の中の女神鈴音さんがいるじゃないか。


 告白のタイミングはいつがいいだろう?やっぱり記憶を取り戻してからかな?

 ちなみに付き合うことに関してはどっちの親の許可も得ている。


 鈴音さんの両親はむしろノリノリだった。家の両親はもっとだけど。

 すなわち急務は静香姉さんの捕獲だ。

 一回でも場所がわかったら発信機をつけて地獄のそこまで追いかけるのに……


「エニシ?エニシ!」


「はっ、どうした?」


「どうしたって……この状況を進められるのはお前だけだろう。さっきから呼んでたんだぞ」


「ごめん。ちょっと考え事してた」


 婚約指輪……いや、高校生でそれは重いやつだと思われるか?


「オホン、それじゃあこの試練を乗り越えた勇者諸君にご褒美をあげよう」


「急だな」


 考え事をしていて、頭の整理がついてないのだよ。


「ご褒美って?」


「僕」


 そう言って僕は自分を指差した。

白街「学年末試験で更新遅れました申し訳ありません」

縁「留年の可能性を匂わされたらしいな」

白街「……えー、一話遅れですがこの小説100話突破しました。これもこの作品を読んでくださる皆様のおかげですこれからもよろしくお願いします。話は変わりますが、少し前に短編を作りました良ければそちらも読んでみてください」

縁「もしかしたら僕が渡ってるかもしれないね」

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