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55 バカがいた

 ていうか俺最近ピンチなり過ぎじゃない?Eランクは一応五体同時に倒したことはありますよ?でもね、流石に足場が不安定なうえに遠距離攻撃ができて数が多いEランクの群れって無理ゲーじゃないですかね。


 これは最悪逃げることも視野に入れたほうがいいかもしれませんね。


 人型に戻って倒したラ・ブシュードの上に乗る。俺が乗った瞬間に重さで沈むかもとか考えてたけど浮いたまんま。取り敢えず【血液支配】【糸】を使って足場(魔物)を天井と固定する。

 これに掴まっていれば吸い込まれる問題は無くなった。

 まぁ、吸い込む力が強くて、それ以上は詠唱する以外できないけど。


 【毒弾】は強いけど【毒無効】持ってたから普通の打属性の攻撃になる。【毒槍】は刺属性の攻撃。うん、槍の方が強そうだな。


 「――【毒槍】――【毒槍】」


 一番近いやつから順に倒していく。

 こういう時吸い込んでくれるっていいよね。狙いが的確じゃなくても口の中に入ってくんだから。


 ただやっぱりEランクなだけあって一発で倒れない奴がほとんど。三体に一体ぐらいしか一撃で倒れる奴がいない。


最初のやつは運がよかったんだろう。もしくは、新入りさんで先輩に吸って来いとか言われたんだろうか。


ごめんね新入りさん君の死は無駄にはしない。せいぜい俺の足場として頑張ってくれや。


後今思ったけど、【毒無効】で毒が効かないから【毒槍】で貫いても血吸えるんだね。

おかげで【息吸】と【身体大化:口】、【倣体】なるスキルが手に入った。


よっしゃぁぁぁ!これで俺も仕返しできるぜ!・・・なんて言うと思ったか。やったら毒吸い込むじゃん!【毒無効】持ってないんだから死ぬわそんなん!


てかこんだけやって【毒耐性】来ないっておかしくない?


『確かにそうだけどあの娯楽至上主義ストーカーがそんな簡単に攻略できそうなものホイホイ渡すわけないでしょう?』


ごもっともです。そんな面白くなくなるようなことするわけないわ。


でも良い事思いついた。


毒の沼【異空間収納】で回収すればいいんじゃね?以前火を回収しようとしてダメだったけど【アシュタロス】の【迷宮破壊】使えば?これも環境を変える、立派な環境破壊だと思わんかね?というわけで実行。


今まで結構やってきたからこの魔法の詠唱もお手の物。【詠唱短縮】の効果も合わさって直ぐに発動する事ができる。


空間に穴が開き、さらに風の向きが変わる。毒を天井に吸い上げ水柱ならぬ毒柱を作る。

ラ・ブシュードも毒と一緒に吸い込まれそうになるが【異空間収納】の性質上生き物は入れられないので自然と一か所に固まるようになる。


そんな殲滅の機会を逃すわけなし。

【血液支配】で超巨大なハンマーを作る。一撃ですべてのラ・ブシュードを潰せるようなほどの大きさの。


勿論そんなのコントロールできるわけないが操作を使えば魔力を相当喰うけど動かす事ができる。

振り下ろすだけだからそんなに喰うわけじゃないしね。


ハンマーを振り下ろす。と同時にラ・ブシュードが凄い勢いで何かを吐き出した。それがハンマーを吹き飛ばす。

ほわっつ?


『【放出】のスキルでしょうね。【口吸】で吸いこんだものを放ったんですよ。毒とか空気だとか圧縮して』


いや、聞いてないよそんな隠し玉があるなんて!取り敢えず放たれた毒は【口吸】で吸収されてまた【放出】されないように【異空間収納】で回収。


そう言えば毒無くなったから俺も同じことできんじゃん。劣化だけど。・・・あ、【放出】持ってないわ。出るまで倒すか。


言うてもう魔力ほとんどないけどね。


『【悪魔吸血】で回復させればいいじゃないの』


その手があった。いや、俺もそうしようと思ってたんですよ。


『・・・はぁ、もういいわよ』


パルに呆れたようなため息つかれたけどそんなの関係ないね。


全ての魔力を使って血の太刀を作る。そんでゴー!


ラ・ブシュードはまた【口吸】を使った吸収攻撃。ただ今回は自分から向かって行ってるので追い風にしかならない。・・・違うか?まあいいや。


勢いで正面まで来た瞬間に縦に斬る。防御力もそこそこあるため、それだけで殺すことは出来ない。怒り狂い更に吸引力が上がる。


そしてそれに抵抗するが口の中に入ってしまう俺。だが案ずることなかれ。体内は外側よりも柔らかい、それを利用して口の中を刺しまくる作戦だ。決してどうしようか一瞬考えてやったとかそう言う事ではない。最初から作戦なのだ。


【悪魔吸血】も忘れない。


〈【悪魔吸血】《デビルバンプ》並びに【超幸運】の使用を確認〉

〈スキルの獲得・・・失敗しました〉


ってうおぉぉい!そこは獲得して一発逆転とかそういうのじゃないのかよ!


『そんなうまくいかないですよ、マスター』


しゃーない。こいつはこの辺にして次に行こう。


「風が俺を呼んでいる」

『物理的にだけれどね』


〈【精霊魔法(空間)】の技量が上がりました。スペル【空間短縮】を習得しました〉


よっしゃ、この魔法でこいつらを薙ぎ払ってやるぜ!


『なぎー、こうげきまほうじゃないよ?』

『しかも魔力回復してないわよ』


名前的にそうですよね。


そのとき倒したラ・ブシュードが他のラ・ブシュードに飛んで行った。【口吸】の勢いが強くなりすぎて重たいものまで吸い込めるようになったのだろう。これが好機となる。


吸い込もうとしたラ・ブシュードの口が小さくて詰まったのだ。


バカがいた。


なので取り敢えずそのバカを【糸】でぐるぐる巻きにした。そして閃いた。


これ全部詰まらせれたら勝てる。


そうと決まったらくっついたバカに隠れ、他のやつが吸い込むのを待つ。

暫くするとそれが飛び、さらに他のバカにくっつく。それを縛る。隠れる。【悪魔吸血】。魔力が回復して三匹のバカが吸われなくなったので、【毒槍】を放ちまた隠れる。

すると面白いほど引っかかり、あっという間に倒しつくしてしまった。

 あんなに苦労したのが嘘みたいに。


 あの変態ストーカー盗撮魔のダンジョンなだけあってバカばっかりだった。


 その後、沼だったところを悠々と歩き、無事二十九層への階段までたどり着いた。


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