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4拝むことができたよ!

 「それは、まぁ身分証明の様な物と思ってくれ。その文字は持ち主しか見れぬ様になっておる。見せたい者には見せることもできるが、それは追々説明する。それ以外で何か質問はあるか?」


 「スキルの横に書いてあるオリジナルや、エクストラルって何ですか?」


 今のは霜月だ。


 「おぉ!お主オリジナルスキルを持っておるのか?もしかしてそれは【エクスカリバー】ではないか?」


 「え?・・・・・・」


 どうやら質問を質問で返されてどうすればいいかわからないようだ。


 っていうか【エクスカリバー】って絶対勇者だろ。狙ってたわけじゃないけどなんか残念な感じがするな。


 「・・・・・・あぁ、すまない。スキルの隣に書いてあるものじゃな。それはスキルの等級を表しておる。強いものから順にオリジナル、エクストラル、ノーマルと言ったところじゃな。オリジナルはその名の通り同じスキルはない。いわばその持ち主だけのスキルじゃ」


 「ありがとうございます。っあ、ちなみに私のスキルは【エクスカリバー】であってますよ」


 やっぱりかー。


 「そうか、ということはそなたが勇者じゃな?称号のところに【勇者】とないか?」


 「あります」


 あるのかー。


 「おぉ、そうか。少し見せてくれぬか?先ほど言っていた文字を見せるようにするものの水晶は大きいものを使うから、皆に見られても良いのならじゃが・・・・・・・・・」


 「勿論構いませんよ?」


 「ならばこの水晶にスキルカードをかざしてくれ」


 またローブを被った男がいきなり出現した。手には先ほど王が言っていたものであろう水晶が抱えられていた。


――――――――――――――――――――――――――

シモツキ リスナ(霜月 理須奈)


 種族 人族:人


 スキル

  オリジナル

     【エクスカリバー】

  エクストラル

     【身体強化】【神聖剣】

  ノーマル

     【剣術】

  耐性

     【状態異常耐性】


  オリジナルスペル

     【シャイニングセロ】

  スペル

     【聖魔法】【火魔法】【水魔法】【土魔法】【風魔法】


 称号 【勇者】

―――――――――――――――――――――――――――


 「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」」」」


 霜月がカードをかざした瞬間そんな文字が空中に現れた。


 耐性?スペル?そんなのもあるのかー。


 名前的にオリジナルスペルはオリジナルスキルと同じく、持ち主しか使えないっていうやつだろうな。


 てか勇者には俺の持っている固有スキルってないのか。あれっ?そういや王様、固有スキルなんて言ってたっけ?


 「オリジナルスペルって何ですかー?」


 今度のは多分柳 沙菜(やなぎ さな)だろう。


 柳は霜月の親友で、休み時間などによく話しているのを見かける。霜月とは真逆の活発な性格で、そこが可愛いという男子は多い。


 「そうだな。オリジナルスペルというのはオリジナルスキルと同じで、その持ち主にしか使えぬものだ。スペルと言うのはまぁ簡単に言えば魔法じゃな」


 大体は俺の考えていたのと同じようだ。


 ただ獲得するにはスキルは一定の条件をクリアする必要があり、スペルの方は完璧に最初から自分で創る必要があるらしい。


 これがなかなか出来ないみたいだが、どうせなら俺も創ってみたい。後から知った話だが、魔法学校も存在するのだそうだ。


 あと、スキルや魔法は新しく獲得したら自動的にスキルカードに書かれ、アシストログみたいなのが聞こえてくるらしい。


 「どうであろうか?そなた達の国の問題ではないから強制はせぬが、できることなら協力してもらいたいのじゃが・・・・・・・・・」


 「もう一つ質問宜しいでしょうか。


 この声は二階堂 綾音(にかいどう あやね)だ。


 二階堂は今季の生徒会長で、成績優秀。少し口調はキツく不愛想だが、なんだかんだ言って、クラスのことを考えてくれていたりするので信頼度は高い。


 「私達は、元の世界に帰ることが可能なのでしょうか?」


 瞬間、今まで話を聞いていた奴らの顔がこわばったのが分かった。


 そりゃあいきなり召喚されて、帰り方が分かりませんなんて言われでもしたらたまったものじゃないよな。


 「あぁ、そこは心配せんでも大丈夫じゃ。なんせ前の勇者も帰りたがっておったからのう。対策はバッチリじゃ」


 ほっ・・・・・・・。


 安堵のため息というやつをほとんどの奴がしていた。


 やった~!あの二階堂の気の緩んだ顔を拝むことが出来たよ!これは是非とも写真におさめて後で二階堂を揺さぶるネタにしたい。


 ケータイ机の中だったから無いけど・・・・。


 「ならみんなやろうぜ!魔王討伐!」


 そう言うのは逢坂弘斗(あいさかひろと)。彼はこのクラスのいわゆるムードメイカーというやつで、顔もよくてやはり人気者だ。こいつが勇者じゃないのが意外だった。


 「俺たちはまだここに来たばかりでスキルや魔法の使い方とかは分からないから修行は必要だろうが、この世界のためにやれる事があるなら頑張ってみようぜ!・・・・・・それに・・・・・・・・・」


 そこで逢坂はクラスメイトから王に視線を移した。


 「帰る方法はあると言いはしたが、魔王討伐しなくても帰してくれるなんて言ってないからな」


 王様はそこまで分かっていたかとバツが悪そうな顔をしていた。


 強制はしないと言っていたのに、させる気満々じゃねーかと思わなくもない。


 とはいえみんなの考えは決まったようだ。


 「魔王討伐して帰る」ここに来て方針が決まった瞬間だった。


 ・・・・・・・・・・あっ、そう言えば固有スキルって何か分からないままだった。この質問の流れに乗って聞いてみるか。

種族表示の変更

 種族 人族

 →種族 人族:人


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― 新着の感想 ―
[一言] 戦うという事は誰かを傷つけるという事だ…若いな
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