プロローグ
新連載始めました。
よければご覧ください。
なお、不定期更新のため余り期待しないでください。
「ここは......どこだ......?」
俺が最初に思ったのは自分がいる空間についての疑問だった。
その場所は一面が真っ白な空間だった。他には俺以外誰もいないし何もない。
確か俺が最後に覚えている記憶は家で寝間着に着替えて寝た記憶だ。
そうだとするとこれは夢か......?いや、普通は夢だと気付かない事が多い。
仮に夢だとしても何も起こらないのは不自然ではないのか......
すると突然俺の目の前に何の前触れもなく、白い髪の男が現れた。
俺はそのことに驚き呆然としていると、その男は話しかけてきた。
「......やぁ。君の名前は桑野 翔真君でいいのかな?」
「......まあ間違ってはいないが......お前は誰だ?」
確かに俺の名前は桑野 翔真だが、何故お前がそのことを知っている?
「何故かって、そりゃあ僕は神様だからねぇ」
ん?待てよ、今俺は声に出して喋ったか?
「僕は人が心で思っていることなんてすぐに分かるのさ」
なんなんだそれは......プライバシーの欠片すら無いじゃないか......
「まあその話は置いといて、ひとつ君に重大な話があるんだ、ちょっとこれ以上話すと時間取られちゃうから手短に話すよ?」
まあいろいろと疑問はあるが、俺は一度頷いた。
「よし、本当に申し訳ないんだけれど、君は手違いで死んじゃったんだ。ごめんね?」
......ん?俺が手違いで死んだ?何言ってんだこいつ。
「まあ混乱するのも無理はないか......実は、君と同じ名字の人がとんでもない悪事を働こうとしていたからその人に天罰でも与えちゃおうと思ってね、そしたら何故か君に天罰が行っちゃったわけ。本当にごめんね?」
俺はこの自称神様に殺されたわけか......本当に死んだのかはまだ信じられないけどな。
「......というわけで、君にはもう一度生きるチャンスをあげよう!最近の子は異世界転生が好きらしいけど君もそうする?」
異世界転生ねぇ......ぶっちゃけ自分はそんなに興味は無いんだよなぁ......だったら日本で自堕落な生活がしたいかなぁ......
「そうかぁ......でもこれから日本......いや、君たちの言う地球?って所はこれから大変な事態になるけどそれでもいいなら転生させるよ?」
大変な事態?隕石が降ってくるとか?
「いや、そういうわけじゃないんだけどね」
ならいいや......あ、転生させてくれるなら何か能力でもつけてくれよ、お前が殺したんだからそれ相応の能力くれてもいいよなぁ?
「本当に人間って強欲だなぁ......う~ん......何か欲しい能力でもあるの?」
そうだなぁ......絶対記憶とかくれ。
「あ~絶対記憶ねぇ......何があっても忘れない代わりに忘れたくても忘れられないけれどそれでもいいの?それに絶対記憶って痛みや悲しみも一生忘れないんだよ?」
俺はデメリットよりもメリットの方がデカいと思うな。受験とか楽勝になる。
「まあそうだけどねぇ......君がそこまで言うのならいいよ。その代わり僕のことを恨まないでくれよ?」
神様に誓って恨みませんよ。
「じゃあそろそろ時間だから転生させるよ?ここで君とはお別れだ。......っとそうだ、もう一つプレゼントもあげよう。それじゃあ、お元気で~」
ちょっ、そのプレゼントって何だ......
それを境に俺の意識は段々と途切れていった。
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