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0:あの日の
いつも君はうたっていた。
「真っ直ぐな想いで」
「あの日を忘れようと」
「忘れられない想いをしまい込んで」
「あの日をなかったことにして」
「消えない想いを見つめながら」
「あの日も空を飛ぶように」
「本当の想いを押し殺して」
「あの日に囚われた人達の側で」
「自分の想いを隠しながら」
「あの日を取り戻そうとして」
「忘れてしまった想いを探して」
君はやっぱり、
歌っていた。
唄っていた。
謳っていた。
うたっていた。
そんな君が好きだった。