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スコッパーに転生!?

作者: けるしゅ

「けるしゅ!けるしゅ!」


 誰かが俺の名前を呼んでいる。女の声だ。目からビーム。目が徐々に開いて意識が覚醒していくとともに薄ぼんやり乍らも徐々にと目の前の光景が見えてくる。

 パッチリと目を見開くとそこには上から自分を見る女がいた。


「よかった。起きたのね」


 眼前の女はまず黄金の如き美しい髪で、次に非常に整った目鼻立ちをしていてこんな美人は見たことがなかった。

 自分の置かれた状況や眼前の美女どうしたものかと思い乍らも俺は起き上がる。


「ここはどこなんだ?」


 とりあえず頭に浮かんだことを質問してみる。

 あたりを見回すと古びた書物が収められた棚がずらりと並べられており、見渡す限りがそれであった。明らかに普通の場所ではないことは確かだ。


「ここは巨大書庫(ウォールブック)第20万1300地区よ」


 彼女から発せられる凛とした音色から理解し難い言葉(センテンス)が俺の頭をぶち抜いた。くらくらしそうだ。


巨大書庫(ウォールブック)?なんだそれ?」


 頭から口を一直線で繋いだように思ったことをそのまま口に出す。


「そうね、隠すことも何もないのだけれど、もう少し落ち着いてからにしましょうか。お茶にでもしましょう。」


 そう言うと彼女は俺に手をかざした。まさか手からティーポットでも出すのではなかろうかとじっとその手を眺めていたが、瞬きした瞬間、景色が変っていた。

 本に囲まれているのは変らないが、ここは個室然としている。部屋は間接照明で照らされていてほんの少し暗い。目の前には机がありティーセットが置かれている。その机を挟んだ向い側には彼女がいてソファーに腰掛けていた。


「座りなさい」


 立ったままで前ばかりを見ていたが、彼女の声で自分の側にもソファーがあることに気が付いた。

 ソファーはずっと座ったままでいたいほどにふかふかと座り心地がよい。

 夢見心地のまま座っているといつのまにかカップには紅茶が注がれていて、自分の側に差し出されていた。


「ありがとう」

「そこにあるクッキーもよかったらどうぞ」


 机には美しく装飾された皿の上にこんもりとクッキーが乗せられている。

 カップを手に取る。カップの温もりが手に伝わってくる。俺はズズズと紅茶を飲む。五臓六腑(ごろっぷ)に温もりが染み渡っていった。




………………

…………

……


  

 紅茶を飲み終わり、まず今の現状を整理してみる。

 ここはどこなのか。少なくとも元の場所ではなく、明らかに普通ではない幻想じみた場所であることは確かだ。次に彼女は一体何者なのか。彼女は怪しげな力をもっていて一瞬にして別の場所へ移動することができた。それに自分の名前を知っている?そもそも自分は一体何者なのだろうか。


「ううっ!」


 突然に強烈な頭痛が襲いかかってきた。それと同時に光景(ビジョン)が浮かんでくる。

 俺は道を歩いている。俺はけるしゅではない。電子の歌姫じみたコスプレの女が歩いている。その次にプップーというクラクションが後ろからする。そちらへ振り向くとトラックが目の前にいて――


「はぁッ!」


 そこで光景(ビジョン)は収まった。


「思い出したのね」


 苦しむ俺をじっと見つめていた彼女は落ち着いたのを見計らって言った。


「ここはどこなんだい?」


 荒くなった息を整えながら俺は彼女に問いかける。


「ここはあらゆるセカイから書が集まる図書館の巨大書庫(ウォールブック)。この今現在でも未来、過去を問わずあらゆる時間の書が生まれ、光より速く広がり続けているの」

「出口はあるのか?」

「あるわ。ただしこの巨大書庫(ウォールブック)が広がるスピードに比例して出口も遠ざかっているから永遠にでることは叶わないの。私たちは巨大書庫(ウォールブック)に幽閉されているわけ」


 にわかに信じがたい話だが、今までで考えてみるにそうありえない話でもないと思った。

 そのまま質問を続ける。


「君は一体何者なんだ?」

「私の名前はソーニャ。この巨大書庫(ウォールブック)を司る司書(ブックマスター)。それ以上でもそれ以下でもないわ」

「じゃあ司書(ブックマスター)ってのは一体何なんだ?」

「この無限に広がる巨大書庫(ウォールブック)にただ存在しているだけの存在よ」

「どれくらいいるんだ?」

「わからない。ずっと前から。」


 自分に向けられたはずの言葉が彼女自身を自嘲しているように聞こえた。

 さらに質問を続ける。


「他に俺のような奴はいたのか?」

「ええ」

「何をしていたんだ?」

「この無限に広がり続ける書庫の中で書を掘り出していたわ」

「どうしてなんだい?」

「暇を潰すため、そしてこの時空にとらわれた書庫から抜け出す手がかりを探すためにね」

「へえ」

「彼らは自らを採書者(スコッパー)と呼んでいたわ」

「じゃあ、採書者(スコッパー)どもはどこに?」

「この永久とも言える時間に耐えきれないまま発狂して死んだの」

「え?」

「死んだ」


 どうやらとんでもないところに来てしまっていたようだ。


 俺はようやく登りはじめたばかりだからな。このはてしなく遠いスコッパー坂をよ……

くぅ~疲れましたw これにて完結です!

実は、ネタレスしたら話が思い浮かんだのが始まりでした

本当は話のネタなかったのですが←

ネタを無駄にするわけには行かないので挑んでみた所存ですw

以下、けるしゅ達のみんなへのメッセジをどぞ


けるしゅ「みんな、見てくれてありがとう

ちょっと適当なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」


ソーニャ「いやーありがと!

私のかわいさは二十分に伝わったかな?」


電子の歌姫じみた(ry「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」


おれ「見てくれありがとな!

正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」


ぼく「・・・ありがと」ファサ


では、


けるしゅ、ソーニャ、電子の歌姫じみ(ry、おれ、ぼく、俺「皆さんありがとうございました!」


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