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礼賛
祝詞みたいな羅列のそれが
たまらなく芯を震わせた
絵空事みたいな言葉の節の
ぴっかり光る紺青フレーム
それは老婦の編み込みだ
すべてが絡んで意味となる
中心の絵はとてもじゃないが
長く見てはいけないようで
夜一夜でも見ていられるが
瞬きすら保たない
恋と呼ぼうが愛と呼ぼうが
あな、まったく役立たん
そのときばかりは五感の震えと
三欲求の解脱を果たした
僕の中にあった昼下がりを
全天ベールが食べてしまった
けれど同時に困惑もした
おさまりようが無いからだ
ならばせめてクラップとしよう
一創造の確殺弾に、礼賛!
良ければなにか残してね




