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露と言葉と朝焼けを
左脳論理に時計はなし
右脳予感に鳴る音はなし
ここはせめぎ合う修羅の国
硬い城壁なかには街
道はいつでも開いているが
通いだす者はひと落ちの露
左国は抗う血を持つけれど
なべて城山不均一
空のような視界を持てど
あまりに粗末で聞き分けがない
右国は築ける血を持つけれど
豆腐と幾何学ばかりだな
蟻によく似た力を持てど
彼らに期待はできぬのだ
いつか止水のごとく晴れ
互いの門戸を越えるとき
丸と珊瑚の火花が散って
炭酸ゲノムの炸裂団だ
僕はいつでもそれを待っている
いつかいつかと待ちわびている
ひらめきの園で踊りたいのだ
ラピスラズリと陽射しのワルツ
良ければなにか残してね




