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グッドナイト
僕はいまうずくまっている
ちべたい床におしりをつけて
とがった膝に腕を巻きつけて
夜の温もりを逃さんと
だけれど夜空は見えてるよ
今宵はちりなく晴れ渡り
ほんのり欠けた満月の
スポットライトが浮かんでる
青く涼しい顔をして
誰にも見せない涙を浮かべて
星はきっと落ちた雫だ
金剛石の煌めきだ
きっと君もそうなのだろう
僕らは星座になれないから
一瞬ぽつりと輝いて
それぞれ夜明けに消えてゆく
凪いだ視界は鏡面で
てらはらはらり、きらるえり
哀しく陽光待っている
きっといつかは忘れてしまう
丸めた背中の全天から
折り重なった時間を絞って
力いっぱい叫ぼうか
惜しむ背中をよく思い出して
さらば、笑おう、グッドナイト!
良ければなにか残してね




