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22時31分
とんとん、きい、とんとん
まもなく訪れる
否、訪れぬかもしれない
しかし変わらず営みは続く
点から線へと刻一刻と
とんとん、きい、とんとん
はたしてそのときなにか変わるか
それは僕にもわからない
たぶん君にもわからない
願ってみれば少し変わるかな
とんとん、きい、とんとん
星は変わらずそこにある
それを僕は知っている
過去もおんなじようにあり
けれど光ってはくれないのだ
とんとん、きい、とんとん
きい、という間に時間は進む
誰も願っていないのに
ただ黙々と続いていく
僕もそうでありたいな
とんとん、きい、とんとん
きいろい心がうずいている
僕も聞いてか頷いてみせる
静かに眠って祈ってみせる
僕はいつのまに話しかけていたみたい
とんとん、きい、とんとん
ほらもうすぐやってくるよ
過ぎた一日が戻らぬように
その時々は必ずね
僕を通って過ぎていく
とんとん、きい、とんとんとん。




