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光と動乱
お庭でタバコをふかしていれば
視界の端っこぴかぴか光る
闇の浮雲その彼方には
どうやら氷の機関銃
見たまえ見たまえ、戦争だ
星を頼りに飛行機が
葉っぱと炎と肺胞が
黒く滲んで幾星霜
それら全てが白やいば
見たまえ見たまえ、戦争だ
気づけば誰かが怒鳴ってる
見やれば女が叫んでる
そばには布と猫と修羅
そなたの心に白やいば
見たまえ見たまえ、戦争だ
恐れおののき痺れてる
舞って叩いて空を切る
あゝきもちいなぁきもちいな!
誰も彼もが白やいば
あそれあそれだ、戦争さ!
見たまえこれが人間さ
揃いも揃って馬鹿ばかり
風の歌声聴きもせず
どうやら僕にも白やいば
この世あまねく光と動乱
良ければなにか残してください




