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あるいは死か
負目はいつでも延びてゆく
傷も後悔も影のように
しかし花もあるだろう?
そう言う人は知らでか否か
花はいつでも枯れのびるのだ
銀月に勝る花などなしに
だから僕らは場所を求める
その負目がよくよく表れぬ場所を
花が咲かずとも居られる場所を
いくら萎んでも場所に変わりなく
盲目的に求めてしまう
それが無ければ生きられないのだ
それだけの場所に意味などない
ならば死んだと同じでないか
決して血すらも残らぬのなら
続く現在過去でも良い
なにも変わらぬ場所へ行くなら
僕らは選べば良いのだろうか
あるいは死という永遠を
違う違うのだ
それは選択だ居場所でない
僕らはいつでもそこへ行けるのだ
誰の指図も受けることなく
自身の心に楔を打てば
滅して解放できるのだ
なればどこまでも夢を見ようか
死んでからでは眠れない
あくまで選択それが大事だ
死すべき理由の前に一つ
全てを夢見てから冷めよう
イデアと我々は語り合えない
そうして僕らは歩き続ける
時に立ち止まり時に駆け出し
惑星目指して手を伸ばす
そこに影なく花もなく
振り返るなどは後にして
僕らは醜く咲き誇れ
あるいは火という輝きを




