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ガラスと銀と、あるいは星
想像の先に待つ創造
それは鏡とよく似ている
あるいは誰かに
あるいは自分に
あるいは影に
あるいは光に
さまざま映すはまさに鏡
けれど決してそれだけじゃない
消えいる魂そのまにまに
吐息掴んで銀河と成す
星々の粒をそこここに混ぜ
不思議な姿を映してみせる
時にその物自体に魅入られ
時に作り手自身が作品
しかしどちらも名前があって
命名産物特異な輝き
よくよく精錬深化を遂げて
到達する時だけではだめだ
あるいは涙
あるいは煙
あるいは線
あるいは、星
ほんのり混ざった不純物
その純粋さが僕らを惑わす
そうして魅入られ未完成
鏡は神秘を孕ませる




