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魔王

 ナキとルディナの二人を突破し、奥に進む。

 ようやく、さらに下に下りるための階段のある部屋に出る。


 「お、レス……ようやく来たか」

 レスと合流するため、待機していただろうヴァニ達と合流する。

 部屋には、数名の生徒が倒れている。


 俺が来るまでに、彼ら彼女らも戦ってくれていたのだろう……


 「これで……全員揃った……か」

 そうぐるりと周囲を確かめながら……


 「まぁ……どこかの御人好すけこましのおかげで数名増えているけどな」

 そうツキヨに言われる。


 レイフィス……シェル……レヴィの3名を見る。


 「レス……いよいよ、大詰め……気をにかないで……」

 クロハが階段奥から流れる瘴気を感じながら言う。


 覚悟しろ……

 答えは決まったか……?

 欲張れよ……

 おまえには……



 「……いくぞっ!!」

 俺のそう言い、先頭をきるように階段へ進む。


 「おうっ!」

 ヴァニだけがそれに答え、

 皆、無言で俺の後ろに続き歩き出す。


 おまえ、個人が弱くても……こんなにも仲間が出来た……

 


 ・・・



 階段を下がると一段と瘴気が強くなる……


 「グゥ…ルルルゥ」

 漂う瘴気が渦のように集合し、魔物が現れる。

 部屋の隅々に次々と現れる魔物。

 すでに数十匹以上いる魔物と交戦中の恐らくライトが引き連れてきた使者。


 そして、永遠に湧き出る魔物に……


 「……ミスト」

 アレフがミストの名を呼ぶ。


 「……う、うん」

 その意図を読むように……


 「レス……先を急げ、ここは俺が受け持つ」

 そうアレフが俺に告げる。


 アセリアは準備運動をしながら……

 「私も……」

 そう手を貸すと告げる。


 「……レス君、君のことだ、使者かれらをほっとけないのだろう?……私が責任をもってここを対処する」

 そうレイフィスも残ることを選択する。


 「……頼む」

 そう彼ら彼女らにこの場を託し、前に進む。


 開けた通路で……再び魔物の巣が出来上がっている。


 「ガルルルッ」

 襲ってきた化け物に……


 「ピタッ」

 オトネが右手をかざすと魔物の動きが止まる。


 「レス……ここ、オトネに任せて」

 そうオトネが言う。


 「………」

 人型の魔物がなにやら詠唱を始めている。


 「……無言だまれっ」

 レヴィがそう言うと詠唱が中断される。

 その魔物をレヴィの刀が容赦なく斬り裂く。


 「レス……ちょっとだけお別れ、全部片付けてすぐ追うから」

 そう、レヴィが笑顔で俺に言う。


 「ギャーーース」

 さらに飛びかかる魔物を……


 「レス様は、先をお急ぎください……」

 クエスの鎖が魔物を拘束する。


 「……獅子王ししおうっ抜刀」

 シェルも前に出る。


 「私もこの辺でサボらせてもらう」

 そう、言いながらも魔物を切裂く。


 「……助かる」

 そう言い、先を急ぐ。



 さらに進むところ……

 またも……魔物が待ち構えている。

 奥に進むにつれ瘴気も高まりその魔物もより強力になる。


 「いけっ」

 そう一言俺に告げ、黙ってツキヨが前に立つ。


 「……ここまで来て負けんじゃないぞ」

 クレイがツキヨの隣に立つ。


 「レスちゃん……いってらっしゃいっ!」

 そうクレイの隣に立ったヨウマが俺に言う。


 「任せる……」

 俺はそう彼女たちを信じ、先へ進む。



 さらに進むと……

 ここで、激戦があったであろう……


 壁の至る場所が崩れていて……

 奥に進む通路の足場ゆかには大穴が空いている。


 「この奥です……」

 リヴァーが俺に告げる。


 残ったのは特別組のメンバー。


 「……こっから先は正真正銘……命がけだ……皆はここで待機しててくれ」

 そう俺は皆に告げるが……


 「……レス、俺はお前の隣を歩く……そらが、命がけだろうが……何度も言わせるな、俺を置いていくなレス」

 そうヴァニが言う。


 「……レスの……右腕は……私だよっ!」

 そうクロハが言う。


 「……私も特別組の仲間です……例え来るなと言われても貴方に最後まで一緒おともします」

 そうクリアが言う。


 「こんな場所に一人で待たされる方が危険です……私のことも最後までお守りください」

 そうリヴァーが言う。


 「貴様を異世界このあらそいに巻き込んだのは私だ……一人でかっこつけるな、私も行くからなっ」

 そうレインが言う。


 「あぁ……そう言ってくれると思ったよ」

 俺はそう返しながら……


 「特別組おれ出陣つづけっ」

 結界で大穴の下に続く足場を造る。


 「「「「「   あぁ!!

         おうっ!!

         うんっ!!

         はいっ!!

         はい……  」」」」」


 そう臆することなく全員が俺の後ろに続く。



 ・・・



 「……来たか」

 教師フレア部屋そこに辿り着いた俺たちに言う。


 「……レス……」

 そう苦戦しながらも優位に立つ魔王フィルが俺を見る。


 「……全く、結局君はここまで来てしまうか……少年」

 そうセティもこちらを見る。


 「……レス……」

 これまで、見たことないくらいボロボロの姿で……

 レスの登場に喜んで良いのかわからないという表情で……

 ライトが俺を見る。


 「さて……お嬢……あなた様の王子様はいったいどうするつもりか」

 そうライト同様にぼろぼろの身体でアストリアがこちらを見る。


 「全く……目立った能力も無いのに、君の登場でこうも空気が変わるものか」

 ナイツもこちらを見ながら言う。


 「レス……やっと来たか……どれだけ待たせる」

 そうスコールがこちらを見る。


 「……リザ……終わるよ……レス君……最後に勝つのはわたしだ」

 そう学園長は誰にも聞こえない声で言う。



 「待たせたな……フィル」

 俺はそう言いながらフィルの前に立つ。


 「……戦闘それが……答えなんだね、レス……」

 そうフィルが少しだけ寂しそうに……


 「あぁ……俺の出した答えだ……全力で来いよ、全力で俺たちに倒されろ」

 そうフィルに言う。


 「言われるまでも無い……僕は……レス、君を倒す」

 そう今まで以上の瘴気の炎をまとう。


 「あぁ……お前の瘴気まりょく、根こそぎ全部……失墜しっついさせるっ!!」

 そう宣言する。


 「黙って……全力の魔力で倒されろ……その後は特別組みんなで卒業だ」

 そうフィルに言う。


 「……本当に馬鹿だよ……君は……」

 そう嬉しそうに……そして悲しそうに……


 結局……まおうが要る以上は永遠に魔力は送り込まれる。

 下手をすれば数日には元通りだ……


 その都度、毎回……こんな事を繰り返すのか?


 例え、君がそうだと言っても……

 世界は……許しはしない。


 「その後のことは、また後で考えるよっ」

 そう無責任に俺は返す。


 「無論……こちらも全力で抵抗するぞ」

 そうフレアが俺の前に現れる。


 「……先生、僕とレスの問題だ……先生は……」

 そうフィルが言うが……


 「ひとにあんな告白ことばを言って、その気にさせておきながら、すぐさま他のにんげんに乗り換えるんじゃないぞ」

 そうフレアはフィルに言う。


 「……あぁ……嘘じゃないさ」

 そうフィルは返しながら……


 「レス……望みどおり本気だ」

 フィルが俺に言う。


 「あぁ……」

 勝算など全く無い……

 それでも、こちらには仲間パーティーがいる。

 


 



ご覧頂きありがとうございます。


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