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スウィート♡スウィート  作者: ゆきまる
8/13

CD

 あかりはホテルの部屋に着くと「ダァッ!」っと言ってベッドに転がった。

しかしすぐに「聴いておかなくては。」と起き上がり、ベッドの上にノートパソコンを置いて先ほど買った中古CDをバッグから取り出した。

彼女は「どれから聴くのが良いかなぁ?」と4人ジャケットに写ってるCDを1枚手に取って裏ジャケを見ていた。曲目にはCMソングになった曲も書いてあった。彼女はイヤホンをしてノートパソコンのドライブにそのCDを挿入した。

歌詞カードを広げると1曲目には歌詞が書いてない。

打ち込みによるインストゥルメンタルである。

彼女が歌詞カードをパラパラ捲ると何かひらりと落ちた。

特典のバンドロゴマークのステッカーである。歌詞カードに掲載されたバンドメンバーの集合写真を見るとぼやけた情景には洋館や湖が写ってる。その前で何か古い楽器を持ってメンバー4人が写ってる。

「誰がどの人なのか?」と思っていると2曲目が始まった。彼女は「どれがベースの音でどれがギターの音だろう?」と思いながら聴いていた。

しかし彼女はいつの間にか寝てしまっていた。

「キコン、キコン。」と言う音で涎を軽く垂らしながら彼女は起きた。アルバム最後の曲のピアノによるこれまたインストゥルメンタルである。

「んーっ。やってしまった。」そう言うと彼女は目をこすりながら「また聴くの時間かかるからご飯食べてからにしよう。」と言ってバスルームで髪を整えて部屋を出てしまった。

 

 部屋を出たあかりがホテル内のレストランで食事をしていると猛からメッセージが来た。

「どう?東京は?美味しい物食べてる?」と書いてあった。彼女は「仕事はちょっと大変。でも食べ物はサイコー!こっちの方が寒い気がする。」と返した。

すぐ「風邪ひかないようにね!」と返ってきた。

彼女は「やっぱり離れてるとちょっとさびしいかも?」と呟いて「うん、そっちもね。」と返信したのだった。


 部屋に戻ったあかりは再度CDにチャレンジした。

「次は…。」と言って別なCDを手にした。

洋館をデザインしたデジパック仕様3面見開きジャケットであった。

CDを入れて再生すると「あれ?」と彼女は言った。

さっきと全く同じ曲が流れていたのである。

彼女はもしやと思い付属歌詞カードを見ると全く同じ曲が記載されていた。

彼女は「なんだろ?」と言ってそのまま聴いていたが、やはりその後は眠ってしまったのだった。

起きた彼女は「疲れている。さすがに失礼だからちゃんと聴くか。」と言っていつの間にか耳から外れたイヤホンを付け直し再度CDにチャレンジした。


1 夢への招待状

2 Sweet Dreams

3 囚われた your memory

4 D・A・T・E・N・S・H・I

5 エデン

6 偽りの…。

7 悪魔の操り人形(パペット)

8 I love You (Album version)

9 sommeil(ソメイル)


彼女は歌詞カードの歌詞やクレジット等を読みながら今回はなんとか聴き通した。

1曲目と最後の曲はモノローグとエピローグであるらしい。1曲目は打ち込みで、最後が別な音楽家によるピアノ演奏の様だ。

全体的にポップで8曲目の「コメコメチョコラ」のCMソングが特に軽快で歌詞もラブソングっぽくなっている。

歌詞は装飾的な言葉が多く宗教用語も多い。

あかりは学生時代に留学生から「日本では学校で宗教の時間は無いの?」と聞かれて「日本にはブシドーがあります!」と新渡戸稲造のエピソードを参考に答えた時に相手に納得してもらったのを思い出した。

彼女は「なんかゴチャゴチャした事は型にはめると簡単」と言ってベッドに寝転んだ。



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