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スウィート♡スウィート  作者: ゆきまる
5/13

東京駅

 あかりは東京駅に着くとホームでイベンターの妻有(つまり)さんと言う人に電話をした。

「どうも、笛波です。今着きました。改札口はどちらでしょうか?」

「八重洲の方に今います。改札前です。」と妻有は答えた。

あかりは八重洲口を出ると隅の方で鞄を前に下げている太った眼鏡の男性を見つけた。彼は以前東京のイベントで見かけた覚えがある。

「どうも、笛波です。おそらく以前弊社のおせんべいの時に会場で…。」と声をかけると。

「あぁ、よく覚えてらっしゃいましたね、どうも妻有(たかし)と申します。」

と互いに名刺交換をした。

妻有は「あの時はバタバタでしたよね、覚えてらっしゃいますか?」とあかりに聞いた。

あかりは「私実は最初からいなかったんですよ。別用で出ていて会場に着いたらうちの年宮が腕組みで苦笑いしながらヤバいよって一言。それでステージ見たらごません君がオロオロしていて、おせんちゃんの頭が取れてて中の女の人が顔丸出しで別な女の人と取っ組み合いになっていて…。」と話した。

妻有は「あはは、まぁ、最初から観てなくて良かったと思います。皆真っ青になってましたね。会場に沢山子供がいましたからね、酷い物を見せてしまいました。とりあえずコーヒーでも飲みながらお話しましょう。」と言った。

2人は駅地下の喫茶店へ入った。

2人はアメリカンを頼むと早速仕事の話になった。

妻有は「今回はこの例のやつを最後に持ってくるのが変更点ですよね、調整出来れば何とか時間はとれるんですが実はちょっと…。」と言った。

あかりは「調整がうまくいかないんですか?」と聞いた。

妻有は「本来、最後のみきりんちょの歌とフリートークコーナーがあったんですが、フリートークコーナーをかなり短くするか、やめないと難しいんです。うちの者が交渉した所、本人がSNSでたっぷりやると発表してるからコーナーは削らない」と言ってるんです。

あかりは「困りましたね。」と言った。

妻有は「私がどかないといけない理由も言えと追求してきまして。」と言った。

あかりは「あぁ、もう仕方ないですね。」と言った。

丁度2人分コーヒーが運ばれてきた。

妻有は「僕甘党なんです!」と何個も角砂糖をポチャポチャ入れてスプーンでかき混ぜて一口啜るとカップを置いて「はい、うちの者が仕方なく伝えたら、まだ決まってもないじゃないかと怒っちゃって。ちょっとこれ見てください。」と言ってスマホを操作して画面をあかりに見せた。

彼女のSNSである。

「あぁ、スウィートなお菓子食べたい♡超スウィートなやつね!」「最近海外で日本の曲流行ってるんだって!なんて曲だっけ?」「もしかしたら再結成?ん?何でもない。イベントで皆にあえるの楽しみだよ!」等の発言が載っている。

あかりは苦い顔で「あーあ、潰しにかかってますねぇ。」と言った。

妻有は「今のところファンの反応を見ると何の事なのか気づいていない様子ですが、とりあえず早急に何とかしないと。今日、直接みきりんちょの事務所のオシガワラミュージックに頭下げにいこうかと。ついてきていただけます?」と言った。

あかりは「はい、行きましょう。決まってないうちに情報が漏れるのは厄介ですしね。」と言ってコーヒーを口にした。

妻有は「そうですね、こっちはまだ交渉段階にもいってないんですから。」と言ってコーヒーを一口啜った。







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