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召喚者は一家を支える。  作者: RayRim
第1.5部
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番外編 〈魔国英雄〉達はフリューゲルと共に戦う

〈魔国英雄ヒガン〉


代わり映えのしない3層、4層を手早く浄化し、五層に到着した。

いや、明らかに魔物の毛色の違うのだが、ほぼ廃墟で時間が限られている状況では、調べるもの、持ち出せるものが全く無かった。

相変わらず、ゴブリンは良い装備を持っているが、そういうものが分かりやすく転がっているという事も無い。


5層は工廠と呼ぶだけあり、これまでと違いとても広大だ。


「表層は総合公共区画、1から4層は住居兼商業区画、5層は工廠区画となっている。20層まであったが、墜落の影響で10層以下は…」


潰れたか…

半数ほどに数を減らし、混乱の内に…という感じだったのだろうか。


「酷い有り様だった。墜落の衝撃で上層にも数多の死者が出た。血と肉の海で狂う者もいた。

そして、大地のマナは我々にとって猛毒となって襲い掛かった…」


天空都市はフリューゲルの揺り篭…いや、鳥籠と表現した方が正しいのかもしれない。


「私も例外ではなく、戦うために肉体を捨てた。天空で強き者ほど、大地では生きられないとは皮肉なものだな。」


生きるため、戦うために肉体を捨てたのか。


「何がおかしい?」


顔に出てしまっていたのか、ヒルデが不満げな表情になる。


「おとーちゃんと同じって事だよねー」


梓が代弁してくれる。察しが良くて助かるよ。


「どういう事だ?」

「召喚者だとは言ったよね。私たちは違うけど、おとーちゃんは体を壊しちゃって転生したから。」

「左手は利かない、歩くのも辛いで、今のお前と同じだったよ。あの頃はライトクラフトもなかったから、ほぼ座りっぱなしだった。」

「…そうか。」


自在に動く左手をチラッと見て、タメ息を吐いてみせる。こういうところが、機械であるという所を時々忘れさせる。


「機械化出来たのはごく一部だけ。それでも、私たちは諦めが悪くてな。魔素発生の抑制、マナ軽減の結界を多くの命を犠牲に展開、私たちは地上の、地下の魔物とただひたすら戦い続けた。だが、根本的な対処を知らない私たちは数を減らし続け、気が付いたら1200年経っていた訳だ。」


最後まで戦い続け、倒れたところを回収されたか。

他にも生き残りは居るかもしれないが…望みは薄いだろう。


「機械人形化は私の究極の目標になりそうだなー」

「自分もなるのか?」

「そこまでの覚悟はないかな。でも、やっぱり必要とする人は多いと思うんだよ。イグドラシルだって、誰もが踏破出来るものじゃないし。」

「そうだな。」


もし、出来ていたならオレも望んでいただろう。誰もが望む、とは言わないが、魅力的な選択肢だ。


「どうする?ここまでで切り上げる?」

「いや、解放してしまおう。

見た感じ、油断は出来ないが、ちゃんと対応できる相手だ。」

「銃とか持ってるね。」


既に様子を観察していた遥香が教えてくれる。


「形は?」

「うーん…先が尖ってる。」

「レーザーライフルか?」

「鑑定が通った。そうみたい。」

「厄介だなぁ…物理特化で作ってるから、そういうのに弱いんだよね…」


右手で頭を押さえながら言う梓。魔法やブレスという脅威はあったが、そればかりという敵はいなかったからな。


「なんとしてもシールドは奪っておきたいな。」

「そうだねー」


ビームシールドやエネルギーシールドと呼ばれるのがここの盾。上に持っているのは居なかったが、ここまで降りてくれば持っている可能性が高い。


「パーツがあれば即席で作れるけどね。」

「頼もしいよ。

さて、闇討ちを基本とするが、遭遇戦はこれまで通りだ。バニラは防御と指揮に専念してくれ。ステップは1から入る。」

「分かった。」

「遥香、出来れば相手の装備は残るようにしてくれ。ただ、強くは望まない。」

「うん。」

「フィオナは装備を残すことは気にしなくて良い。オレ達が相手をしていない連中を積極的に潰せ。」

「分かりましたわ。」

「梓はいつも通り、後ろの連中を守ってくれ。」

「まっかせてー」


ヒルデを含め、全員を見渡す。

表情に問題はない。明確な目標があるおかげでやる気も十分だ。


「クエストスタートだ。」

『おー』


人差し指を唇の前で立てた事で察し、皆は控え目に声を上げてくれた。





オレと遥香は影移動を駆使し、闇討ちを繰り返して道を開き、目的の第12製作所を目指す。

まだ騒ぎになっておらず、欲しかったエネルギーシールドのパーツもいくつか手に入った。


「ここから入れるな。」


正面ではなく、裏側のドアを開けて中に入る。

うじゃうじゃ居るのが感知で分かってしまう。

…望みが薄いが、やることをやろう。


「フィオナ。」


【フロストノヴァ】


工場全体を極寒の冷気が支配する。

魔物達の活動が鈍くなったのを確認し、オレと遥香で害獣駆除を開始した。


「気持ち悪い…」


大量に這いずる、巨大なムカデやゴキブリに似た虫型魔獣。

どうも魔素のみで構成されている様で、斬っても死体は残らない。斬れば斬るだけ綺麗になるので、オレたちは無言でひたすら害獣…ではなく、害虫を駆除し続けた。

魔法を使えば一掃できるが、工場ごと塵になっては意味がないからな…


流石に異変を察知されたようで、大型の魔物もやってくる。

ここからは次の段階だ。

まだ倒しきれていないが、一度浄化を掛けてリポップを抑制する。

これが合図となり、フロストノヴァは解除され、皆が合流してくる。

フィオナも加わっての害獣駆除により、応援の到着より先に工場内の浄化が終わった。

ワンフロアで解決する工場のようで、仕切りがない。よく墜落から今日まで耐えてきたな…


【リーンフォース】


バニラの魔法により、一時的に建物全体が補強される。


「ここは私たちに任せてー。みんなは周囲をお願いー。」


梓の提案に頷き、オレ、遥香、フィオナの三人で外に飛び出した。

扉の前にいたやつを吹っ飛ばし、ビームガン3連射で首元を撃ち抜く。ちょっとずれたのでもう一発。

やはり、伝わってしまっているようで、騒がしなってきた。

大量のゴブリン、そして、オーガが迫ってきた。


【アースウォール】


工場を覆い尽くす5メートルを越える高さの石の塊を作り出し、通り道を正面に絞った。


【シールドスフィア】


遥香が防御魔法を展開し、磐石の備え。


【インクリース・オール】


フィオナの支援魔法で身体強化。


「ボーナスタイムだ!じゃんじゃん撃ちまくれ!」

「良い練習になりそう!」

「私も負けませんわ!」


二人は魔導弓を構え、ひたすら撃ちまくった。

オレは時々壁を越えてくるヤツを処理し、二人が上に気を取られないようにする。


【サンダーストライク】【サンダーブラスト】


雷魔法の面白特性を利用した雷の天井構築。滞空するサンダーストライクを中心に、サンダーブラストが広がった。乗り越えようとしてきた連中には、これでお帰りいただく。

コントロールしてやらないとこっちにも雷が向かってくるので、少し難度が高い。

強烈な一撃がシールドに吹き散らされる。


「二発は無理!」

【シールドスフィア】


もう一枚内側に展開し、2発目に備える。

何処から撃ってきた?

兵器は威力の割に反応が微弱で、感知に掛かりにくく対処しにくい。


「見つけた!」


遥香の放った矢が爆発を引き起こす。二射目はない。

向かってくるものはなく、射撃だけでこちらを制圧するつもりのようだ。


「押し上げるぞ!」


天井の雷は維持したまま、シールドスフィアを前へと進める。遥香のは解除させ、次に備えさせた。

ようやく二射目が来る。確かにこれは強烈だ。耐久値が一気に削られるのが分かる。


「お父さん!」

「威力を一段上げろ!」

「分かりましたわ!」


オレもシールドスフィアの制御を高める。


「遥香、次が来たらシールドスフィアだ!」

「わかった!」


だが、三射目は想定外の一斉射撃。シールドスフィアが一気に破壊され、工場の側にも着弾する。


【シールドスフィア】

【シールドスフィア】


遥香だけでなく、フィオナも内側に展開させた。


「すまん!読み違えた!」

「次に備えて!」


【バリア・マジック】


フィオナを真似て、前に盾を氷で固定して防御魔法を掛ける。

烏合かと思いきや、組織的な行動が出来る。これは厄介だ!

火力で押し切れるが、被害が大きくなりすぎる。出来ればここは、これ以上の被害は出したくない。

再びの一斉射。

遥香のが破られ、フィオナのも亀裂が生まれていた。


【シールドスフィア】


内にもう一度展開するが、4つ同時起動をするとこれ以上は指揮が出来ない。

効果的と察したのか、更に一斉射。これ以上は…


「ヴォイドを」

「待たせたな!」


【シールドスフィア】

【バリア・マジック】


ヴォイド系の使用を許可しようとした瞬間、援軍がやって来た。

梓が前に出てシールドスフィアを展開し、バニラが補強する。そして、


「これが、私の…フリューゲルの力だ!」


宙に浮くヒルデが前に出て、構えた大口径の銃のような物ををぶっ放った。

さっきの一斉射を越える大きな輝きが魔物の群れを飲み込み、正面に道を作った。

…ぶっ放して良かったのか。


「この先は道路だ。それに、ここ一つで十分な情報を得られたからな。」


察したバニラが答えてくれる。それもそうだな…


「それに、良いものが見れた。

ビームランチャーの一斉射撃か…

さっきのを耐えきったのもいるし、ただの魔物じゃないな。」


ライトクラフトを駆使するヒルデの、空中から一方的な殲滅戦。動きに無駄がなく、射撃精度も高い。

使っているのはビームライフルか?

なんだか、別な世界に紛れ込んだかのような錯覚すらある。


「まだ終わりじゃないぞ!今のうちに補給をしておけ!」


そう言って、遥香とフィオナにポーションを投げ渡す。


「魔法では勝てないが、指揮はわたしの方が上手くなってしまったな?」


そう言って、ポーションを手渡してくる。


「魔導具製作も料理も勝てないよ。魔法だけは譲る気はないが。」

「じゃあ、ヒルデには料理の腕も見せないとな。歓迎会をしてやろう。」

「あいつ、食べられないだろう…」

「気持ちの問題だ。」


【インクリース・オール】


更にヒルデを含めた全員に補助を掛けて仕切り直す。


「行くぞみんな。工廠区域の大掃除だ!」

『おー!』


バニラの号令に、オレたちは声と拳を上げた。




ライトクラフトから魔力駄々漏れのヘイト集中装置となっているヒルデだが、その機動力と視野の広さによって全く被弾しない。それどころか、的確に指揮官を狙撃し、組織的な動きをしていた魔物たちを烏合の衆へと変えてくれている。想像以上の凄腕だ。


「父さん、遥香は剣で良い。フィオナとわたしは援護!梓は引き続き防御を頼む!」

『おー!』


バニラの指示に従い、武器を変える遥香。チラッとこっちを見たので合図を待っているのだろう。


「3、2、1…GO!」


合図と同時に駆け出すオレたち。すれ違い様に一匹斬って蹴り飛ばす。遥香も同じように斬り捨てていく。オレたちの間をフィオナの矢が、バニラの魔法が通り抜け、先で炸裂する。潰走、大混乱、そんな感じの魔物たち。

逃げるばかりで反撃は飛んでこない。反撃する気骨のあるヤツは、既にヒルデに撃たれている。

ひたすら走り回り、完全に制圧し、浄化も終えたところで休憩する。

昼食を摂る暇もなく、流石にくたくたである…


「今日はここで一泊するか?」

「いや、キャンプ地に戻ろう。封鎖は念入りにしておく。」


バニラの提案を却下し、キャンプ地へと戻る。

階層ごとに、階段付近をしっかりと隙間なく塞ぐ。


「…お前の頭はどうなっているんだ。あの強度の魔法を4つも5つも同時処理するなど、尋常ではない。」

「ヒルデちゃん、魔力制御器官ってあるのー?」

「…そんなものは聞いたことないが、確かに生えてても不思議じゃないな。」


いよいよ原初の民にまでそう言われてしまうのか…

だが、神の公認を得ていないので違うと言い張ろう。


「練習しただけだよ。」

「ふふ。そういう事にしておくよ。」


それ以上は何かを言われる事もなく、オレたちはキャンプ地に戻ってきた。


ここに来て、ようやくヒルデをしっかり観察できる。

顔は完全に修復され、バニラの言う通り、豊かな銀色ポニーテールの可愛らしい顔になっている。

肌、外装も白く、全体的に大きなユキという印象だ。武装はどれも黒いな。


「どうだ?わたしの言う通り可愛いだろう?」

「ええい!引っ付くな!」

「そんなー…」


邪険に扱われ、しょんぼりするバニラ。


「…いや、感謝はしている。少しは節度を持って欲しい。」

「じゃあ、節度を持って引っ付く。あー!やわらかつめたい!」

「どうしてそうなる!?」


このコンビはこのままにしておこう。


「梓、お疲れ。ライトクラフト、2機使ったのか?」

「あ、うん。そうだよー。」


持ち込んだイグドラシル水を飲んで、リラックスしていた梓。既に裸足だ。


「移動用に1機、装備を背部の箱に詰めてるから、それに1機という感じー」


重すぎて邪魔になるのか…

銃器の持ち手が見えているヒルデが背負う箱だが、その横と背にはシールドが付いている。そのシールドで隠すようにライトクラフトの浮遊装置が付いていた。


「まあ、実用的じゃないのは分かってるんだけど、今は他に方法が思い付かなくって…」

「亜空間収納は?」

「どうも私たちの魔法はダメみたい。魔力の質が違うみたいで、ライトクラフトも魔力結晶だけで動かしてる。」

「自力稼働は無理か…」

「操作してるのはヒルデの魔力だから、完全自力が無理って言うのが正しいかな?」

「なるほど…」


操作だけなら出来るという事か。

神力と言ったか。ゲームで触れる機会がなかったな…


「まあ、今はこれだけというだけだから。後は帰ってから考えるよー。」


空になったグラスにイグドラシル水を追加し、テーブルに置いてから小さな体を伸ばした。


「…おとーちゃん、どこ見てるの?」

「んん?」

「…なんでもなーい!」


顔を赤くし、ぷいっと横を向いた。

…何か見てはいけない物でもあっただろうか?

仕方ないので微妙な顔をしている遥香と、宥めているフィオナの元に行く。


「そんな顔してどうした?」

「…お姉ちゃんの言う通り可愛くて悔しい。」

「ずっとこの調子でして…」


お化け扱いしたせいで、距離の詰め方に困っているのだろう。全力で拒否してたからな。


「謝れば良いだろう?お前がこれまでやって来た事に比べれば、ずっと簡単な事のはずだ。」

「うん…そうだね。そうだったね。」


覚悟を決め、ヒルデに深々と頭を下げる遥香。

ヒルデも気にしてないと首を振り、バニラの助言を聞き入れ、握手を交わした。


「丸く収まって良かったですわ。私の言葉もこのくらい素直に聞いて下さってもよろしいのに。」

「跳ねっ返りにいつも苦労を掛けるな。」

「…労って下さるなら、構いませんわ。」

「今日も色々なフォローありがとう。」

「ああっ!?」


頭をぐしゃぐしゃに撫でるのは想像してなかったのか、変な声を上げた。


「もう!女性に対する労いじゃありませんわよ!?」

「帰ったら、なんか付き合ってやっても良いぞ。」

「言質はいただきましたからね?」

「一線は越えない範囲で頼むよ。」


不満そうに髪を直していたが、すぐに嬉しそうに笑みを返してくれた。


「さて、落ち着いたところで、今後の話をしようか。」


皆がそれぞれの椅子に座り、オレに注目する。


「ヒルデ、浄化しているが、いつまでも持つと思うか?」


オレの問いにヒルデは首を横に振った。


「無理だろう。余りにも溜め込んだ魔素が膨大すぎる。この早さ、皆の力でも、この人数では無謀だ。」

「同感だ。稼ぐには良いが、ここもすぐに雪で閉ざされる。あまり長居も出来ないからな。」


雲行きが怪しくなってきていた。もう1日が限度かもしれない。


「5層はちゃんと調べておきたいねー」

「わたしも梓に賛成だ。あの広さだからちゃんと見ておきたい。」


バニラと梓はそう言うだろうと思った。


「私はお任せしますわ。私には判断がつきませんので。」

「私も。」


フィオナと遥香には、価値が正確に分からないだろうからな。そう答えるしかないだろう。


「じゃあ、調査はしておこう。戦利品はある程度、回収しているが、整理はその後で良いな?」

「今すぐじゃないのー?」

「一番分かりそうなヤツが、もう靴まで脱いでリラックスモードだからな。」

「えへへ…」


オレたちが三人で戦っている間、二人も工場で必死に動き回っていたのだろう。バニラは何故か元気があり余っているように見えるが。


「石風呂も用意できるぞ。遥香とフィオナは無理かもしれないが。」

「そこまですると、気が抜けすぎちゃうからやめとくよー」


それもそうか。


「帰ってからの楽しみだ。ヒルデも一緒に入るからな!」

「お姉ちゃん、流石にそれは…」

「風呂?」

「お湯に浸かる行為だ。」

「…もうしばらくは錆びることもないが、私に意味はないぞ?」


びっくりするくらい滑らかな動きになっているヒルデ。まるで新品だ。


「なんとかパーツを集めて組み上げたんだよー。ただ、系統とかそういうの考慮してなくて、下限の性能で慣らしてるから、元々よりも戦力がかなり落ちてるみたい。」

「あれでか…」


従来なら、あの程度なら単騎でなんとかなったのだろう。フリューゲルの戦士の強さに頭が下がる。


「軽量型の腕、重装甲の下半身、胴体と頭はメンテナンスだけで済ませたんだよ。」

「頭と胴体は素材があったのか。」

「もう5機分くらいね。ちゃんと、レシピも押さえてあるよ。」


渡されたタブレットには、確かに素材のレシピが記されている。

ちゃんと、系統ごとのパーツのレシピもあった。やはり、素材は知らない名前だ。


「再現できそうか?」

「ここまで揃ってれば出来るよ。

後は素材の問題かな。錬金術の力が必要だと思う。」

「分かった。協力しよう。」

「やっと、おとーちゃんと物作りができるねー」

「そう言えば、機会がなかったな…

お前に負けないように、レベルを上げるか。」

「期待していますからねー」


先輩生産者に余裕の一言を送られる。その言葉にしっかり報わねば。


こうして、今回最も熾烈な一日を終え、皆早々と眠りに着く。

眠る必要のないヒルデだけは、今日も一人で見張りをしてくれた。

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