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プロ再び

   ◇◇◇


 私の実家? というか生まれた場所? というか……根源? まあ、なんでもいいか。私はどうせ……『作られた存在』なのだから。


 私は……ひとつの『決意』を胸に……病院に向かった。


「…………にひひ、はなちゃんとお話しできるかなぁ」


 私は落ち込んでいる。


 自分という存在を全否定されているのだ……当然だ。しかし……実はそこまで 悲観的ではない……まあ、ふっきれて、現実を見ていないとも言う。


「さっ……私は私の役目を果たしますか」


 夏や休みとは言え、平日の昼間過ぎなので人は少なく、特に裏口はまばらに人が通る程度だ。その裏口横の低めの塀部分にブレザータイプの制服を着る美少女がいた。


「はなちゃん……やっぱりいたね。私を待っていたんですか?」


 そこには先日公園で出会った少女、はなちゃんがいた。はなちゃんは前と変わらず感情を感じさせない無表情で、淡々としゃべる。


「うん、はなはプロだから。龍香に頼まれた」


「はぁ、やっぱり全部あの人の手のひらの上か……嫌になっちゃうなぁ」


「パンケーキのキャメル味の摩天楼はセミ脱皮に感情としては似ていると私は思う、甘い甘いイタリアンジェラートがさえずるように……まさとはどう思う?」


「…………」


 相変わらず、頭に?が無数に浮かんでくる会話をしてくるなぁ。最高に可愛い。


「…………はなちゃん、全てを忘れてデートしない? ケバブとクリームをチェロスにしてケミストリー的にグランドカー二バール的な」


 ハイパー現実逃避。不思議仕立て。


「うむ。ハナはプロ……そんな甘い誘惑に負けない。忠実に任務を遂行する。だけど……ハナは生クリームが好き。それだけは覚えておいて。こないだのクリームどら焼きは美味しかった」


「にひひひ、それはよかった」


 まあ……このまま現実逃避するなんて私にできるはずもないけど……私はよくも悪くも、正人くんのためにしか動けない。


「……まさと、大丈夫? 何か思い悩んでるの?」


 私のわずかに顔に出た感情を読み取ってか、はなちゃんが私の顔を覗き込む。この子はいい子だな……私のことなんかを心配するなんて。


「質問で返して悪いんだけど……はなちゃんは私のことはどのぐらい理解してるの?」


「はなはプロで……龍香の相棒で……共犯者。ほぼ全ては理解している。だから……………」


 はなちゃんは真っ直ぐ私を見据える。その表情は無表情ながらも瞳に贖罪の感情が見て取れた。


「まさと……貴方は私龍香を恨むべき。それだけのことを私と龍香はした。プロとして恥ずべき行為……罵って、痛めつけて、縛って、吊るして、エッチなことをすればいい」


「…………い、いや、私にそういう趣味ないから。一日中おっぱいに顔をうずめていたい」


「………………正人のえっち」


「………………」


 そのジト目は罠じゃないですか?


「はぁ、ともかく、あなたたちに恨みはないです。結局は私……正人くんの人格の問題になってくるので……」


「そうなの? でも、龍香とは仲が悪い」


「それは性格的相性の問題なので、そこは気にしないで。たぶん前世ではお互いにミサイルをぶっ放してた」


「そう……」


「うんうん、だから私はなちゃんは大好き。あとでペロペロしようね!」


「まさと、変態」


 うむ……ハーレムへの道は遠そうだ……まあ、もう目指せるかもわからないけどね……。

いきなりですがあと3話です!!!!!!!!!!!!!!!!!

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