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城塞都市編 第十撃 スモルガー・マークⅡ

久々に超人機メタ〇ダーを見て、やっぱり面白いな~と思ってます

最近の特撮ドラマも面白いけど、なんかベクトルが違うな~って思ってます

(ジジイだから若者に付いて行けないだけ、とも言う)

四天王の1人である”ヤーン”は2対のドラゴンを用意した時点で勝ちを確信していた

おまけに”引っかかればもうけもの”と考えていた2者会談で、”魔界樹の果実液”を飲ませる事にも成功し、もはや”転生者”拓真たくまは死亡した者、と考えていたからでもある


だが


目の前には完全回復し、しっかりと両足で立っている”転生者”拓真がいる

「ヤーン!お前さんの勝機はもはや無いと思ってもらおうか!」

拓真は勝利宣言とも言える発言をし、ヤーンに向けて右手人差し指をつき付けた

「な、なにを・・・!」

想定外の出来事に、頭がフットーしそうになっていたヤーンはその挑発に完全に”プッツン”した

「・・・このクソガキャァァ!大人しくしてりゃあ調子こきゃぁがってぇぇぇぇぇ!」

絶叫するなり、文字通り目の色を赤く変えて、拓真に突進して来た

「おっと、なんでそんなにお口が悪いのかしら!」

からかう様に拓真もそう言うと、”身体強化”のオマケでついてきた武器を取り出す

握りだけしかない、刀の柄の様な物を腰から取り出すと、スイッチを入れる

ぶぅん

という音がして、握りだけの取っ手から、青い光が飛び出した。俗に言う”レーザー・ソード”である。その光に、一瞬にして危機を感じたヤーンは武器である両手の爪を前面に出してガードしながら後退しようとする。だが、突進の勢いで、後退の動作が遅れた。

「当たると、いてぇぜぇ!」

拓真は思い切りレーザー・ソードを振りぬく

ちゅいん

と、音がしてヤーンの爪を削り取る。長く伸びた武器であった爪は、物凄く短く切断された

「!・・・何それ!反則よぉ!!」

切断された両手の爪を見て、ヤーンが叫ぶ。拓真はレーザー・ソードをまじまじと眺めると

「いやぁ・・・俺もこれは反則だと思うけど」

そう言って今一度、ぶん、と振りぬくと

「元からそっちのが、つぇぇし、いいハンデだろ?」

とうそぶいた

「き、くくく・・・!やれ、ドラゴン!!」

幾らか冷静さを取り戻したヤーンは2体のドラゴンに攻撃の指示を出して、後退した

「おっと、そいつらの相手はこいつ、だ!」

拓真もバック・ステップして後退すると、スモルガーマークⅡに向かって、叫ぶ

「チェンジ!マークⅡ!ゴー!!」

拓真の声に反応したスモルガー・マークⅡは、ライトをぴかっと点滅させると中央から分離しする


分離した前後のパーツはそれぞれがロケットエンジンで加速して、2匹の”ドラゴン”に向かって体当たりをかました

ぐぎゃ、ぐぎゃぁぁぁ

それぞれの”ドラゴン”が悲鳴をあげる中、分離したスモルガー・マークⅡはそのまま飛翔を続け、ユーターンして戻ってくると

「合体!マークⅡ、ロボット・モード!」

拓真の掛け声と共にそれぞれが、がきがきと変形し、人型のロボットに合体した

「完成、マークⅡ、ロボット・モード!」

ポーズを決める拓真。・・・・・完全に自分の世界に、入ってしまっている・・・

合体したスモルガー・マークⅡは、強化前のスモルガーに比べ、一回りほど大きくなっている

「マークⅡ、ゴーッ!」

入ってしまった拓真は、どこかの主人公よろしく正拳突きの構えである

それでも指示に従い、スモルガー・マークⅡは行動を開始する

ぎゃぁっぎゃあっ、ぐぎゃぉぉぉぉ

さながら怪獣バトルのように絡み合う、2匹と1体。だが、機械のボディを持つスモルガー・マークⅡは、無印よりも強くなっている

圧倒的なパワーでドラゴンにパンチとキックをかますと、その衝撃に耐えられずドラゴン2匹はよたよたと後退する。その隙を突いて、さらに畳み掛ける拓真とマークⅡ

「マークⅡ、ファイナル・バズーカだ!」

まだ戦闘は始まったばかりなのに、拓真はもう”ファイナル”と名の付く武器の使用を指示する

じゃきん

背中に収まっていた2門のバズーカ砲が両肩に移動すると、スモルガーの頭部に当たる双眼が光る

「ファイヤー!」

拓真が叫ぶと

どおぅどおぅ

と、激しい炸裂音を鳴らし、両肩のバズーカが火を噴くと、2匹のドラゴンの頭部が跡形も無く消え去った

「んなぁっ!!!」

あまりにもあっさりと、2匹のドラゴンを失ったヤーンは言葉が出ない

どぉん、どぉぉん

轟音を立てて、2匹のドラゴンだった物は地面に倒れこむ。集落のほうで見守っていた全ての人達から歓声が上がる。絶体絶命かと思われていた状況が、あっという間に引っくり返ったからだ

「・・・さって、切り札、はこれで無くなった訳だが」

あっさりとドラゴンを殲滅した拓真は、そう言ってヤーンの方向に身体を向ける。輝くレーザー・ソードを付き付けるポーズを取ると

「お仕置きタイム、と行こうじゃないか?」

拓真はもうすっかり入り込んでしまっていたが、そこそこ絵に成ってしまっている

「むっく、むっく・・・」

もはや言葉にならないヤーンは、何かの呪文でも唱えてるかのような声を出すと

「て、撤退、撤退よぉーーー!」

そう絶叫すると、一斉に軍を引き始めた

しんがりに、モンスター軍団の一群を残しながら引き返していく魔族軍をしかし、拓真は深追いしなかった。何故なら

「・・・一回、死んでるしな。あんまり激しい動きは控えたほうが、いい、よな?」

そう口に出すと、レーザー・ソードを消して腰に収める。そして、魔族軍が全て引き上げて何も見えなくなった頃合に、集落の方を振り返ると

「かったどぉーーー!」

そう叫んで、両手を突き上げた

わぁっと、沸く人々。そして脱力して座り込むホークアイ。抜き放っていた剣を鞘に収めるソーネ。ふぅと、溜息を吐いて胸を撫で下ろすズンダ。最後に、人込みから駆け出してきたキラッセが、勝ち誇っている拓真に飛び付いていくのだった




魔族軍の本拠地である魔王城。そこは鉄壁の布陣を誇る魔族軍大将”ローバクウ”率いる精鋭部隊に守られている。その城壁の出入り口である城門前には、たった今、帰還したばかりの魔族軍四天王の1人”ヤーン”が足止めされていた

「ちょっと!何時まで魔王城に入れてくれないのよぉ!?」

拓真に斬られた両手の爪が痛むのか、両手を両脇の下に挟み込み、若干屈み気味になりながら門番に愚痴をこぼす

「規則ですから」

城門前に立ち塞がるは”ローバクウ”の精鋭部隊の一員だ。見るからに屈強そうな面構えは、妥協を許さないであろう

「・・・ったく。ちくしょう、ツイてないわぁ・・・」

城門前に待たされる理由が、今城内では作戦会議が行われている、との事で確認がとれないからだ、という良く解らない理由であった

「早く・・開けてよぉ・・・!」

逃げ帰るのに、相当体力と気力を消耗したのであろう。かなりの衰弱が見受けられる。恨めしそうに門番へジト目を向けるが、相手は微動だにしない。その内に、配下のモンスター達は徐々に散り始め、残ったのはヤーンだけになってしまった

「・・・何よ、なんで私だけ、こんな場所で突っ立ってなきゃいけないのよぉ!!」

妙な雰囲気に、ヤーンは不安に襲われる。どうみても、単なる締め出しとしか思えない仕打ちだからだ

「・・・早く、開けて・・・よぉ・・・・」

最後の声は聞き取り難い位、小声になりヤーンはその場でしゃがみこみ、やがて崩れるように横たわってしまった


その姿を城内の一室から、冷たい目で見つめる人物・・・大将”ローバクウ”である

「・・・いいのですか?死なないまでもこのままだと、相当に消耗しますよ?」

そんな大将に声をかける人物。副将”レゾウ”だ。長い銀髪の間からのぞく双眼は、ローバクウを見つめる

「・・・ヤツは”ドラゴン”を2体も持ち出して、敗れて逃げ帰って来たのだ。まだ敵に捕まったとはいえ、ラーセルスのほうが潔いわ」

「フム・・・荒療治、という訳ですか・・・」

副将のレゾウはそう納得すると、その場を離れていった。それを見送るでもなく、じっと外のヤーンに視線を送っていた大将ローバクウは

「四天王といえども、無様を晒したら相応のバツを受けて貰う。それが貴様ら元勇者チームが魔族になった時に誓った一節でもあるからだ」

そう口にすると、その部屋の奥で直立していた二つの影が一瞬だけ動く。そこに立っていたのは

「解っております。大将ローバクウ」

そう言って口を引き締めたのは、四天王の一人にして元勇者パーティのメンバーであった”ユウゼス”

「・・・それが、”約束”だから、ねぇ・・・」

間延びした口調も、やや抑え気味なのは同じく四天王の一人で元勇者パーティの最後のメンバーである”ヨーディ”

二人とも直立不動で、顔は前を向き、微動だにしない。そしてローバクウもまた、その目を反らそうとはしなかった




「でさぁ、タクマ。死後の世界ってどんなとこだったの?」

色々な出来事が過ぎ、主だった者が集まった夜の宿屋で、食事を取りながらさらっとキラッセが質問する。それを聞いて口に入れた物を吹き出す3人。・・・ズンダ、ソーネ、ホークアイの3人だ

「んな、なんですって?」

ズンダが開口一番、瓶底眼鏡をくいくいしながら、キラッセに噛み付く

「え?いや・・・タクマね、みんなが出て行った後、少しだけ死んじゃってたの」

「かわいく言っても、ダメです!死んでたって、ホントですかぁぁあ!!」

キラッセの襟を掴んでがくがく揺らすズンダに、ソーネがおち、おちついてぇ~といいながら押さえつける

「・・・カカカ、タクマよ・・・マジで死んだのか?」

ホークアイがなかなか間抜けな間を取って、真面目に聞いてくる

「ん・・・・・・・あぁ、そうだな。だが、おかげで俺自身、色々な事柄を確認出来たから、な」

そう拓真は言うと、表のスモルガー・マークⅡに目を向ける。暗がりでも、建物から漏れ出る明かりを受けて、ボディが所々光っている

「これでなんとか、”カルマ値”も貯まって・・・第三の”シモベ”が召還出来る様になれば、魔族の本拠地へ殴り込みに行けるんだが」

そう拓真が言葉をつなげると、魔族の本拠地、に反応したズンダが

「あ、そうそう。お師匠様から受け継いだモノがありましてですね!」

そう言うと皆に向かって、ばん、とテーブルを叩き、注目を集めた

「受け継いだ物?」

一体何なのか、凄く気になる拓真である

「四天王の一人、ヨーディちゃんだよ~~。魔族を撃退し勢いに乗るタクマ達はズンダの話す”お師匠様から受け継いだ物”を確認する為に城塞都市”テンペロスト”に戻ることになるよ~。そして彼等がズンダの部屋の奥で説明された物とは、一体?次回 城塞都市編 第十一撃 先代ズンダの遺産 でまった会おうね~~・・・え?ボク?性別はオトコの子、だよ~。アレ?とすると・・・」

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