目が覚めると
「んっ……」
『ほ…しい』
「や……いや」
『ちょ…だ…い』
「いや!!」
バサッと飛び起きて荒く息を吐く
「ハァ ハァ ハァ…」
辺りを見回す
暗闇のせいなのか、
突然起きたせいなのか
目が霞むような気がした
「…どこ…ここ…」
大きな和室のような場所で私は布団に寝かされていた
見回しても見回しても心当たりのあることが何一つなくて、目を瞑るがやはりその景色は変わらない
「お父さん…お母さん…」
思い出したその記憶は体中を震えさせる
あれは何なの?
あの人達は誰なの?
お父さんやお母さんは何者なの?
私は…いったいどうしちゃったんだろう…
「龍斗…」
愛しい人の名前はこんなにも強く生きていると鼓動を鳴らし教えてくれる
一瞬だったけど、確かに触れたあの温もり。
私を守ってくれる力強い腕の力
忘れずに触れた箇所が覚えている
静かに布団から起き上がり入口であろう襖に手を添える
襦袢の様なものを着せられている事も、
かすり傷一つない事も不思議に思う
『敵ではない』
「あっ。」
思い出したのは龍斗によく似た謎の金髪の人
「誰なんだろう…
とにかく誰か探さなきゃ」
スーッと襖を開けると
夜の帳の中満月が私を見つめていた
その月は知ってる
そんな事だけなのに少しだけ安心した
木の廊下が続き所々に部屋がある
電気がついていたり、小さく話し声も聞こえる
ここは3階程なのか廊下の手すりから下を見下げると足がすくみそうになった
私が住んでた場所とは違い、2階、3階と廊下はあるが壁や窓もなく直に風を感じることができる
ヒュー…っと風が髪を揺らせば肌寒く感じ腕を抱いた
どこかのお屋敷のようなほど広大に広がる景色
建物から目を逸らしゆっくり廊下を歩き出した
「どこだろう…本当に解らない」
ダダダッと走る音に振り返ると腕を掴まれた
『居た居た』
『カワイイ子が居ましたよ〜』
男の人2人に腕を掴まれてしまい、身動きが取れなくなる
「離してください!」
『いいだろ?
こんな時間に1人で何してるの?』
お酒やタバコが混じった何とも言えない匂いがした
「あの…離してください!」
バンっと腕を振り払うと
尻餅をついた人が怒り出した
『おいおい、そりゃねぇだろ』
より強く腕を掴まれた
『オラッ!来いよ』
また手を強く引かれた時だった
「離せ」
トクン…と胸が締め付けられる
低い声が耳元から聞こえた
それと同時にグっと後ろに引き寄せられ
抱きしめられると私を掴んでいた酔っ払いの人の手を払ってくれた
「ひゃぁ//」
そんなことを考えているとより一層強く抱き締められ、その人の腕の中にスッポリ収まってしまった
『誰だお前?』
怒りを宿した声に私をホールドするかのように抱きとめてる右腕にしがみつく
『喧嘩売ってんのか?あ?』
怒号となっていく言葉に怯えた時だった




