流行りの小説について ~前編~
流行りの小説を「評価pt欲しさに書く」人がいるなら、止めて欲しいです。「流行り」ということは、既にたくさんの似た作品が存在しているので、評価が小さくなりがちでその他大勢に埋もれてしまいます。
また、純粋に好きで書いている人の作品と比べたら、楽しさが伝わって来ない作品になってしまうのではないでしょうか。
読者目線で言うと、大量にある似たような小説の中から自分が面白いと思えるものを発掘するには、手間と時間が掛かります。
似たような小説に飽きたり嫌になったりした人は、検索で除外指定し、オリジナルの小説を探す人が必ずいるでしょう。だから、「流行」に流されずに小説を書いてもらえたら、読む機会があるかもしれません。
名前は忘れましたが、どこかの小説コンテストで「異世界転移・転生」は、応募出来ない条件があるようです。この件には、大多数の人が肯定的のようでした。それだけ「異世界転移・転生」が多過ぎて、嫌になってきた人が多いということでしょう。
私も相当前から読む気が無くなっていたので、ランキングはあまり見ていません。ランキングの1~100位まで「あらすじ」を読んでも、読みたいと思う作品が無い事もありました。同じような小説であふれ返っていますから、それ以外を探すのが大変です。そのため、ランキングを見るより自分好みに検索した方が、短時間で好みの小説に出会えます。
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恋愛の場合は、展開が同じでも、
「舞台背景」「 人 物 ×2人分」「2人の距離感や心情」「会話文」「表現力」…………などが小説ごとに違い、他の作品と同じになることは無いです。
恋愛とは反対に、ファンタジー等の王道は、同じような導入部分やストーリーなど、小説ごとの変化があまり無いので一辺倒に感じてしまいます。昨今流行りの「異世界転移」は、私の中で9年程前に過ぎ去りましたので、なかなか読む気が起きません……。
作品は、設定が命だと思います。更に表現力と独自の要素があれば、一辺倒には感じずに心惹かれる作品になるでしょう。
最近、実際に「異世界転移」の作品を1つ読みました。中身はほとんど恋愛要素で構成されていたので、好みだったのもあり、面白かったです。特に良かったのは、「異世界転移」恒例の導入部分を、語り調でサラッと通り過ぎたことと、文庫本の「短編」と同じ位でしたので、ストレスが無く読めました。転移ものは長編が多いですし。
また、「VRゲームの王道」をコンセプトにした小説を読みました。王道でも読みごたえがあって面白かったです。"今日の王道ポイント"が書いてあるのも面白くて、王道がよく分からない人にも易しい小説でした。
このように、「流行り」の小説でも【大多数と違うアプローチ】をしていれば、新鮮に感じるので十分楽しめると思います。
*2018/7/11追記
「異世界転移」全開のタイトルとあらすじの作品が、たまたま検索で引っ掛かりました。あらすじが面白そうでしたので読んでみましたが、書籍・コミックにもなっていた作品だったようです。あらすじの3~5行目までに興味を惹くのが上手い作品が人気作品になるんだな、と納得しました。……内容にオリジナル要素が含まれていることが前提ですけれど。(この作品は、地の文/会話文がはっきり分けられていて、内容も読みやすかったです。)
→あらすじで興味を惹き、沢山の人に作品を読んでもらう。
→(字下げ、誤字脱字が無いなど)内容が読みやすい。
→「王道+オリジナル要素」で面白ければ、評価も増える。