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第九話 開戦

ナイトメアは山梨県側の富士山を囲むように部隊を展開させた。時刻は12時半、あと30分で攻撃が始まる。

「投降しろ!日本軍、これ以上の戦闘は無駄だ。ただちに投降せよ!」

三回目の警告、だが日本軍はセルクを展開させていく。徹底抗戦の構えだ。

「こちら由井、部隊の展開は全部終了、いつでも行ける。」

由井の知らせを聞いた渚は呼吸を整え、命令をだした。

「全軍、攻撃を開始せよ!」

その渚の声と共に戦車部隊の砲撃が始まり、ナイトメアのセルクが突撃を開始した。


戦場は人間ヒトの想いが交錯する場所。守る為に戦う、守りたいから戦う、手に入れる為に戦う

何百、何千の人間ヒトの想いがぶつかりあい、消滅する。戦場とは人間(ヒトにとっては儚い場所であり人間ヒトにとっては喜びを感じる場所である。

今までどれくらいの血が流れただろう。どれくらいの想いが消えただろう。

それを人間ヒトは数えない、いや数えられない

人間ヒトは数えたとしても忘れてしまう。それほど人間(ヒトは脆いのだ。

そんな事は渚も分かっていた。だから渚は戦う事を選んだ、今まで流れた血を無駄にしない為に・・・

「ロフティは部隊を後退、サリーナはそのまま前進、由井は再度砲撃」 

的確に指示を出していく渚、戦力差は日本軍は5000それに対しナイトメアは3000はっきり言って油断は禁物だ。渚の指示次第で勝敗が決する。

「ファリナはサリーナの部隊の支援、マーキもファリナ達と合流しろ!」

「「了解」」

今の所はナイトメアが優勢だ。


「トオル君、準備はいい?」

富士山のある格納庫、トオルはそこに居た。紗枝は再度確認した。

「はい、ナイトメアは僕が食い止めます。絶対に」

「敵は今、鳴沢付近まで来ています。BR−S「バリスタ」は接近してくる敵機を殲滅してください」

トオルはパイロットスーツを着こなして「バリスタ」に搭乗する。

「渚、君は僕が倒す」

「何か言った?トオル君」

「いえ、バリスタ出ます!」

トオルはバリスタを加速させた。


「由井はの部隊はそのまま前進!ロフティは青木ヶ原に転進、ファリナ達の部隊は山中湖を目指せ!」

「「了解」」

あと少し、あと少しだ。

その焦りが渚を追い込んだのかも知れない

「渚!聞こえるか?」

「どうした?」

「あの白い奴が来た、どうすりゃいい?」

「分かった、そのまま後退しろ!そいつは私が殺る」

渚は由井の部隊が撤退するのを確認した後、ラングを加速させた。


「渚、決着を着けよう」

トオルの乗る白い機体「バリスタ」、渚の狩る真紅の「ラングR−2」二機の機体が対峙する。

「お前に私が倒せるか?」

ラングはビーム・ライフルを腰に収納、プラズマブレード引き抜くそれと同時にバリスタもサーベルを引き抜く

「行くぞ!渚ぁ!」

「来い!トオルぅぅ」

ジリジリジリ!

刃と刃がぶつかり、火花を散らしていく、お互いに一歩も引かない

「はぁ!」

バリスタのサーベルがプラズマブレードを弾き、突き刺す

ガァーン!

ラングはディフェンスプレートで退き、後ろに下がる。

「このぉ!」

次はラングが一気に加速、バリスタに体当たりをぶつける。すぐさま体勢を立て直し、後退する。

「まだまだぁ!」

バリスタのリニアショットガンを連射する。

ドォン!

ディフェンスプレートが砕ける。

「させるかぁ!」

ザンッ!

プラズマブレードでバリスタの右腕を切断する。バリスタは仰向けに倒れる。

「俺の・・・勝ちだ・・・」

渚はゆっくりと呟いた。そして由井に連絡を繋げる。

「聞こえるか?由井」

「なんだ渚?」

「後の指揮、頼んだぞ」

「おいっ、なぎ・・・」

由井が言い終える前に通信を切り、ビーム・ライフルを取り出し、渚の乗るラングは単身突撃を開始した。


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