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~語るは高き杉の妹巫女~

 私の名前は高杉玲奈。

知っての通り、御剣神宮の巫女をしている。

何?私の事も御剣神宮の事も知らないと?

では、先ずは私の事だな。

先にも言ったが私の名は玲奈。姓は高杉だ。

見た目の割に古臭い事を言うし、気の強い女、か。

確かにそうかもしれないな、私は外面通りの年齢と言う訳ではない。

今年で400と17歳になる。

気は確かかと?

では、見せてやった方が早いだろうか。


どうだ?この両の腕は。頭の角は。

そう、私は「鬼」と言われる妖と人の混血。

故に長寿であり、気性が荒いのも多少は関係があるかも知れぬな。

私の事はこのくらいでいいだろうか。


さて、私が巫女として仕えている・・・と言うよりかは私の家でもあるのだが、この御剣神宮に付いて語るとしよう。

御剣神宮とは、冬京・・・かつては東京と呼ばれていた地の御剣と言うと街にあるそれなりには歴史のある神社だ。

何せ私が300年以上その棲家にしているところだからな。

とは言えその歴史は300年以上あり、いつの時代も高杉家の女によって護られてきたと言う歴史があるのだ。

故に、ここで働くものは男女を問わず紅白の装束を着ていると言う訳だな。決して私の趣味ではないぞ。

先代への敬意の証であって、そんな邪な理由では決してない。

稀に「そういう」目的で、ここに仕える事を望む男が居るが、その歴史を説いた上でも「承知の上」で働きたいと望む者も居て困ったものだ。


ああ、そういえば妖なのに神社で巫女をしているのか?と言う問いにまだ答えて無かったな。

まぁ、うちはちょっと特殊でな。

そもそもうちで祀ってる神様が元は私と同じ鬼でなんと私の母上なんだ。

私が生まれた時くらいまではまだ「こっち」に居たのだろうか。

そういう縁もあって、寧ろここは行き場を失った妖の避難所みたいなところになっているんだ。

神社は神様の為にあるものだから、そういうところが一つや二つあったところで何も不思議ではないし、信仰の心があればそこに人か妖かなんてことは些細な事でしかないんだ。


私の事についてもっと知りたい?

そうだな、歳はさっきも言った通りの417歳。外見上は人の17歳くらいの見た目をしているか。

それから身の丈は5尺3寸、今の言い方で言うなら175cmくらいか?

好きなモノは可愛いモノが好きだな。意外とはよく言われるんだが多分憧れの反動とかなのだろうな。それから姉上の事も慕っているから絶対に姉上を悲しませる様な事だけはしない様に常に気を付けては居るんだが、この先戦いが激しくなればそうも言って居られないかもしれないな。それから弟子たちの事も勿論好きだ。

一度悲しい出来事の為に離れざるを得なくなったが、特に雪人の事が好きで、何かあったら守ってやりたいと思って居る。


嫌いなモノか、強いてあげるなら軟派な者かな。あぁ、これは気が弱いだとかではなくこう口の軽いと言うか上手く言えないんだが具体的に言うなら如月殿のとこの弟!ああ言うのが苦手なんだ。本人は事故だったと言っているが私に不埒な事をしでかした過去があるし。


特技か。

姉上は符術が得意なんだが、私は切羽詰まると神が相手でも脅して呼ぶ様な性格だから難解な言の葉を唱えなければならない術の類が一切できなくてな。その代わりに剣術を磨いた。

これは、母上が昔5,000を越える軍勢を一人で斃したと言う逸話に憧れて、と言うのも多分あるだろうが、不思議な事に他のどの戦技よりも馴染んだんだ。


こんなところか?

他の者共々私の事、御剣神宮の事ともっと覚えて、そして魅力が少しでも伝わったのなら私も話をさせてもらった甲斐がある。

こういうのは苦手だから伝わったかどうか心配だな。

今日は話を聞きに来てくれてありがとう。

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