第二十話和解
「よもやあの過去を思い出すとは情けないばかりだ」
気づいたら私の身体はボロボロだった。だからといって重傷ということではないが・・俗物にやられるなど神として大失態も良いところだ。 「お前の過去覗かさせてもらった。随分と酷い経験をしたんだな」
「何!?いつ覗いた?はっ!まさか」
「さっき聖剣で一撃飛ばしたときお前まだ攻撃しそうだったから眠らせて夢の世界に行ったのさ。勿論透明人間状態で」コイツ・・もはやペンの力を凌駕しているではないか。夢の中にまで侵入出来るとは・・不愉快だ。「それでどうだ。私の過去を覗いた率直的な感想は・・」
「正直に言うと苦しいと思った。そしてこんな事件は二度と犯したら駄目だと思った。」
「なら、そう思ったならこの世界は間違っているとは思わないか?」
「思わないだろ。だってそれはごく一部の人間が人生を踏み潰しただけに過ぎないんだ」
何故だ。何故お前も父上の様に同じことを言う?
「俺はな、一人一人の僅かな可能性を信じているんだ」
可能性?そんな物・・・・
「なぁ、お前あの時、実は死んでたんだぜ」
「私が死ぬだと?あり得ん話だ。笑わせてくれる!」
「お前を逃げろと言ってくれた人だよ。あの時お前は呆然と立ち尽くしていた。あの人が庇ってくれたから今のお前があるんだよ」
・・・・そうか、確かにあの時私は棒立ちしていた。私を無視すればあの男の命は助かっていたのだ。
「それでもお前は人間いや俗物に価値は無いと言い続けるんだな?」
私は・・・・間違っていたのか?
「ふん、考える時間もいささかもったいない気がしてきたな」
「結論は保留か?」
「あぁ、保留にしてやる。私はあの過去に囚われすぎて今の状況が見えていなかったみたいだ」
「今なら思いっ切り言えそうだな!協力してくれ天照!」
「ふん!誰に向かって言っている小僧!勿論そのつもりだ」
ーーーーーーーーー良かった!これでようやく事態が良い方向に向かう。けどその前に・・・・ 「その小僧とか言うの気にくわないから止めろ。俺には獄寺龍之介と言う立派な名前があるんだよ」
「ふん、そうかならば龍之介、私について来い!」
いきなり呼び捨てかよコイツ・・・まぁいいや!それより
「付いて来いとか言っているけど、どこに行くんだよ?」
「神界と言えば伝わるか?」
神の世界?って!
「マジか!本当にあるのかよそんな世界!」
「当たり前だ。お前らがノコノコ生きているのは我らのお陰なんだぞ。まぁ今回の事態ではまだ奴らは動いていないがな」
「つまりそいつらを説得しに行くんだな?」
「わかりやすく言うとそうなるな。言っておくが俺達が会いに行く相手は無論神だ。粗相の無いようにしろよ」
「分かってる分かってる。さっさと会ってこの現状を解決しようぜ。今のままじゃあおちおち新作ゲームも触れない」
「ふん、こんな状況でまだゲームなどと抜かすか、まぁ良いさっさと行くぞ」
「あぁ」
PM17:00
どこかのビルの屋上「何でこんな所にまで行くんだ?」
「すぐに分かる。少し黙っていろ」
そう言うと天照は何やら独り言を呟き始めた。というよりは詠唱をし始めたと言った方が正しいのか「法の何事も置いて神々の道を今開かれん」
すると神界に通じていると思われる門が姿を表した。
「うわぁ、すげぇこんなのゲームでも見たこと無いぜ!ワクワクするなぁ」
「付いてこい」
天照が門に入った後、自分も入った。果たしてどんな世界何だろうか?不安半分期待半分だな。
ーーーーーーーーー「報告します。つい先ほど神界門の出入りを確認!姿は二名と判明!一人は天照であることが判明しました」
「ようやく帰って来たか」
「奴は来るのかのう?」
「100%来ますよ。恐らく私達の力を借りにね」
「そうか、ならば皆を集めねばなるまいな」
「ええ、そうですねでは宜しく御願いします」 男はそう言うとニヤリとほくそ笑んだ。
PM17:10




