表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/13

追記

 ディトゥアの同胞たるマルディリーンがこの書を書き上げてから、人の世では早くも二百年の歳月が流れた。もちろんその間、この本には記されていない多くの出来事があった。

 例えば今私が眺めている魔導塔にしてもそうだ。魔法は再びアリューザ・ガルドに復活したのだ。

 それに諸国家の情勢にも変化が生じた。

 アリューザ・ガルドの趨勢は、とどまるところがない。だからなのだ。私がマルディリーンに請うて、彼女の記した書の写本を手にし、ここアリューザ・ガルドにいるのは。

 運命を切り開くのが人間の担う役割であればなおのこと、歴史はできるだけ多くの人間が知るべきだ。私は旅を続けながらこの写本を各地に残していくつもりだ。歴史は世の終わりまで完結することがない。これからも多くの歴史家が諸事を書き連ね、吟遊詩人が詠っていくことだろう。


 そして私もまた楽器をつま弾き詠おう。少しの酒をともにして。

 ――休まぬ風は、全ての事象を聞いてきた――


        魔導塔の全貌が見渡せる丘にて 宵闇の公子 レオズス




      【悠久たる時を往く・了】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ