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エデン〜創造と破壊〜  作者: 近山 流
第1章 出会い
15/73

ギルド

これまでで一番長いです。



リシュテインへ向かって飛び立ってから約6時間後………




「着きました。ここがリシュテイン公国です」


「うわぁ、やっぱり言ってただけあって大きいな〜」


「リョウさんはこの後どうするんですか?」


「ん〜

まずはとりあえずギルドってところに行って冒険者登録してくるよ。

あといくつか換金して、その金でいろいろ買おうと思ってる。


………そういえばリズは冒険者登録するの?」


「我か?

どうしようかのう………

うーん・・・その方が都合が良さそうじゃしの〜

我も登録することにしよう」


「うん。わかった。

じゃあ行こうか」


こうしてリョウ達三人はギルドへ向かったのだった。






ギルドへの道を歩きながら、リョウはいろいろな店を見ていた。


食料品店から武器屋、雑貨屋など、スーパーのようなものまである。


「へー流石に凄い量の店だな」


「そうじゃのう。

後でたんまり食わせてくれよ」


「お金が入ったらね」


リズのキラキラした目に苦笑しながらとりあえず頷いておく。


そんな風に周囲をきょろきょろと見回して、時々歓声を上げているリョウとリズを見てレナは笑って言う。


「ほらほら、早く行きましょう」


「ゴメン。そうだね」


リョウは照れたように謝る。


それから歩くこと3分、ついに目当ての場所であるギルドにたどり着いた。


「すげー!

予想以上にでかいな」


ギルドは東京ドームより少し大きいくらいだろう。


「そりゃ大都市ですからね。冒険者も多いんですよ」


「そっか、じゃ入ろうか」

「うむ」


「はい」


リョウの言葉にリズとレナが頷き、リョウはギルドのドアを開ける。


「すいませーん」


中に入ると同時にリョウは声をかける。


すると中にいる、いかつい顔の男達の視線が一斉にリョウに注がれる。


うわぁこえーと思いつつも舐められてはいけないと毅然とした態度で受付まで歩く。


よーく視線を観察すると、リョウを品定めする視線と同じ数の厭らしい視線がリズとレナに注がれる。


それはそうだとリョウは思う。

人化したリズとレナは、百人に聞いたら百人がそうだと言うこと間違いなしの美貌なのだ。


そのような視線を集めることは当然と言えば当然だった。


しかし、理解することと納得することは違う。リョウ今にもリズとレナに厭らしい視線を送っているカスどもを排除してしまいたい気分になるが、理性を総動員させ押さえ付けている。


そして無理矢理作ったような冷静な声と表情で受付の人に言う。


「二人の冒険者登録と換金をお願いします」


「はい、わかりました。冒険者登録ですね。

ではここに名前などの必要事項を書いてください」

リョウは書類のような紙を手渡される。


それをリズと共にどんどん埋めていく。


「書き終わりました」


「はい。では最後にここに血を一滴垂らしてください」


「はい。じゃあこれで」


リョウが血を垂らす、そしてリズもリョウを見ながら同じようにする。


「ありがとうございました。これで冒険者登録は完了です。

えーリョウさん、リズさん、互いにFランクからのスタートとなります。

頑張ってください」


受付の女性の笑顔にリョウも笑顔で礼を言う。


「ありがとうございます。

じゃあ次、換金の方をお願いしてもいいですか?」

「はい。ではお出し下さい」


「えーと、これです」


そういってリョウはバック(自称四次元ポケット)から換金するつもりだった、剣獣の森で討伐した魔獣の素材をだす。


すると、受付の女性は目を丸くした。


「こ、これは!!

巨爪熊の爪に大牙狼の牙、白虎の毛皮、それに龍骸や龍玉まで!!

これ全部剣獣の森の、しかも最深部じゃないと手に入らないもの……

ちょ、ちょっと待っててください」


そういって慌ててギルドの奥へと戻っていく。


しばらくして、戻ってきた女性はリョウに言った。


「ギルド長があなたをお待ちなので来ていただけないでしょうか、換金のことでお話が………」


「え、話し?

この奥でですか?」


「はい。

何かご都合が悪いのでしょうか」


「いえ、この二人も連れていってもいいでしょうか」


リョウはリズとレナの方に視線を促す。


「はい。大丈夫です」


「わかりました。

では行きましょう」




受付の奥の部屋のドアを開けるとそこにはギルド長がいた。


そしてギルド長は開口一番、


「これらはお前が一人でとったのか?」


リョウが渡した素材を指差して言う。


「一人で取ったのもあれば、ここにいるリズと二人で取ったのもありますが、それがどうかしたんですか?

後、人になにかを聞くときはまず自分から名乗った方がいいですよ」


リョウは少し強めな声で言う。


「ふむ。

ただの青二才ではないようだな。

遅れてすまない。

私はルドルフ・シュタイン

このギルドのギルド長を勤めている」


「俺はリョウ・エンドウです。

こっちはリズ

こちらはご存知だと思いますがレナです」


ギルド長はレナを見て眉を吊り上げる。


「レナ、お前クエストはどうした?

アレンとロッドはどこにいる?」


ルドルフがレナに尋ね、レナはこれまでのことを全て伝えた。


アレンとロッドがランド盗賊団の一員だったこと


クエストには成功したが痺れ薬を盛られ奴隷にされそうになったこと


そこにリョウとリズが現れ、リョウが盗賊団を全滅させたこと……


そこまで話したところでルドルフが口を開いた


「アレンとロッドが………

レナ、その話は本当か?

そこの少年が全滅させたという話しも」


「はい、本当です。

私はリョウさんに命を救われたのです」


「分かった。

その話はとりあえず信じよう。

だがその変わりテストをしてもらう。

Cランク昇進クエストだ」

「C!?」


レナが驚く。

リョウはポカンとしている。


「そうだ。

それだけの実力があればCランクは超えるだろう


合格すればもちろんCランクに昇進させる

しかし、合格できなければ、これまでの話しは嘘と判断して、詐欺罪として拘束、換金も行わない

試験官はこちらでつける。

クエストは甲殻獣の討伐だ


成功すれば、換金とクエスト報酬をあわせ金貨20枚やろう」


「に、にじゅう!?」


リョウの隣でレナが驚いている。


リョウはしばし考えるが、すぐに答える。


「分かりました。

受けましょう。というか拒否権はないみたいですしね」




こうして急遽、リョウのCランク昇格試験が決まった。






リョウは長の部屋をでた瞬間大きくため息をついた。


「どうしてこうなっちゃったんだ」


「まぁ良いではないか。

おもしろそうじゃから」


リズのフォローになっていない一言を聞き、再び軽くため息をつく。



数分後、ルドルフが来て、リョウのCランク昇格試験とその試験官として数名が発表された。




ここで一つ事件が起きた。


ギルドにいた者が一斉にリョウに突っ掛かったのだ。


それは仕方のないことだったのかもしれない。


二人の美女を囲っているのも一つの理由だろう。

一人は銀髪の美女、そしてもう一人はなんと自分達がいくら口説いたり仲間に誘っても、微塵も毅然とした態度をくずさず、堅物として男共に知られているレナだったのだ。


そこまで恵まれた境遇にもかかわらず、いきなりのCランク昇格試験。


リョウのことを知らない者達からすれば、苦労もせずに何らかの方法をとって昇格試験を得たと思うのは当然だろう。



そのような理由で、リョウを20人程度の男達が、それぞれ、「この糞ガキがぁ」、「ふざけてんじゃねーぞ」や「調子乗ってんじゃねーぞ」と言いながら囲っていた。


いつもだったら説得を試みるリョウだが今回はそうしなかった。

リョウは正直めんどくさくなってきてしまっていた。


一応、旅館にとまる代金程度は換金してもらったので、(剣獣の森を抜けてから出会った魔獣達の素材で)一刻もはやく、約一年振りの柔らかな布団で寝たかったのだ。


だから、最初は無視してギルドを出ようとした。


だが、それによって余計に怒りを増したやつらがリョウに飛び掛かってきた。


誰もが目を背けようとしたがその必要はなかった。



そこに広がっていたのは、床に膝をついている(中には床に転がっている者もいたが……)男達の姿だった。





またまた嬉しいお知らせ


2000ユニークO(≧∇≦)o


これからも応援よろしくお願いします。



今回の話しでついにリシュテインに行けました。

長かった…………



ここからどんどん物語を加速させていくつもりです。


ヒロイン3人目が出るのはもうちょっと後かな………



学校が始まってしまったので、投稿できない日があるかもしれませんのでご了承ください。



次回

男達にリョウな何をしたのか?

是非予想してみてください。

Cランク昇格試験もあります。


甲殻獣とはなんなのか?




では、

感想・評価・アドバイス・質問お待ちしております。

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