表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エデン〜創造と破壊〜  作者: 近山 流
第1章 出会い
13/73

相対

さすがにVSレナはまんまだったので変えました。

「じゃあはじめようか」


「え?あのリョウさん武器は?」


レナは自分の愛剣であるロングソードを持っている。


一方でリョウは何も持っていない完全に手ぶらだ。


「え?

あー武器か………どうしよう………

とりあえずこれかな」


そう言うリョウの手にはいつの間にか太刀が握られている。


「え!?いつの間に!

まさか召喚魔法!?

ホントにあなたは何者なんですか。。。」


レナは驚き疲れたように言う。



「そろそろ始めてくれんかのう。退屈じゃ」



「………リズ………。

レナ、そろそろはじめようか」


「はい!

では、まいります!!」


レナは駆け出す。


リョウの加速には足元にもおよばないが、それなりに速いスピードでどんどん距離をつめていく。


そして上段からリョウに切りかかる。

しかし、その斬撃はリョウの太刀によって容易く防がれてしまう。


レナは後ろに跳び下がり


「やっぱり流石です。でもなんで盗賊と戦っていた時のようにしないんですか?

手加減はいりません。

本気で来て下さい!!」


と、怒ったように言う。


それに対してリョウは


(流石に、この場で≪破壊≫を使うのはまずいよな〜〜〜)


と、返答に困っていた。

そして、


「いや、だって………

あれだしたらすぐ終わっちゃうと………」


と言おうとする。


しかし、その言葉は最後まで言えず、残念なことに逆に火に油を注ぐ形になってしまった。


「っっ!!ふざけないでください!!

私にもCランクとしてのプライドがあるんです」


レナの剣幕にリョウはたじろぐ。


「わ、わかった。分かったから………

でも加速使っちゃうと………」


そう言った瞬間レナの目の前にリョウの姿はなかった。


そして、いつの間にかレナの首筋には小刀が突き付けられている。


それは加速によって一瞬で後ろに回ったリョウの仕業だった。


「………こうなっちゃうよ」


「え!?」


レナは何が起こってるのか分からず、条件反射で声が聞こえた後ろに振り向く。

しかし既にそこにはリョウの姿は無く、もといた位置に戻っていた。


「で、どうすんの?ていうか、俺それ抜きでも結構強いと思うよ」


さっきのを見せられここまで言われたら引き下がるしかない。

レナは渋々頷いた。


「………分かりました。じゃあ……無しでお願いします。

でも舐められたままでたまりますか!絶対後悔させてやります」


レナの目がメラメラと燃えている。


「いいよ。返り討ちにしてあげる」


そんなレナの発言をリョウは軽くあしらう。



「いきます!祖は火、我にあだなすものを焼き払いたまえ《ファイヤーボール》」


レナの手から火の玉が発射される。

だが、それはリョウの目の前に突如現れた水の壁に寄って阻まれる。


「え、詠唱なし!?

くっ、なら!

祖は風、我を促進せよ《加速》」


風のアシストを受け、レナは一足で6メートルもの距離をつめる。


そしてロングソードでリョウに再び切りかかる。

リョウはそれに太刀で応戦する。


ガンッ!!


金属同士がぶつかり合う甲高い音が鳴り響いた。


そして、しばらくの間鍔ぜり合いを行う。


リョウは内心驚いていた。

レナの華奢な体のどこにこんな力があるのだろうか、と


「じゃあ、行くよ!今度はこちらからだ」


リョウはレナのロングソードを弾く。


そしてレナの頭上に跳ぶ、さらにそこで風の塊を創造し、それを足場に一気に太刀で切り下ろす。


レナは後ろに下がって回避する。


しかし、それはリョウの予想していたことだった。

再び風の塊を足場に、後ろに下がったレナに突進する。


レナも最初はなんとかリョウの猛攻を防いでいたが、だんだんリョウの前後左右、さらに空中まで使った、縦横無尽な攻撃に翻弄され始める。


「…はぁはぁ……たし…かに…強いです。

私の剣の腕は一族でも1、2を争う程なんですけど………上には上がいるってことですね。

でも、まだです!!」


レナに対してリョウの力は圧倒的だった。

これでも全く力を使っていないと知り、驚きを隠せない。

しかし、レナにはまだ奥の手があった。


それは暗夜族が先天的に持っている力である。


「祖は闇、我にあだなす者を包みたまえ《闇夜》!!」


暗夜族は先天的に光属性の力を全く持たない変わりに闇属性の力に精通している。


そしてこれがレナの奥の手、闇属性の≪暗殺魔法≫だ。


「な、なんだ?」


リョウのまわりが闇に包まれる。


何の気配も感じない。

何も見えず、何も聞こえず…………まさにそこは闇だった。


「ほぅ。暗殺魔法か。意外とやりおるのう、あの娘」


闇属性の魔法の最終形態とでもいうもの。

それが暗殺魔法だ。


気配を消したり、影に潜んだり。

いろいろなものがある。


だが、それは決して簡単に習得できるものではない。

闇属性は上級属性であり、なかでも暗殺魔法は闇属性を使いこなせるようにならなければならないからだ。


まさしく奥の手という言葉が相応しいとリズは軽く笑った。


「すげーな。どうすっかな〜」


リョウは頭をかきながら考える。




リョウの様子を見てレナは勝利を確信していた。


さらに暗殺魔法を出した以上負けるわけには行かなかった。


暗殺魔法《闇夜》は闇属性の中位魔法。


殺傷能力はないが広範囲に渡る、隠密能力を発揮する。


レナは走り出す。

そしてレナは背後からリョウに切りかかる前に言った。


「リョウさん、私の勝ちです!!」


しかし、絶対的な優位に立ち、勝ち誇りながらリョウに切りかかったレナの手に手応えが無かった。


「え?」


そこには二人のリョウと一人のレナがいて、

リョウの体にレナのロングソードが突き刺さり、そのレナの首筋にはもう一人のリョウの太刀が突き付けられているというなんとも不思議な光景が広がっていた。


「え???」


レナは二度目の疑問の声をあげる。


その瞬間レナがロングソードを突き刺している方のリョウが崩れた。


あたかも自らの仕事は終わったとでも言うように………

呆然としているレナにリョウは言う。


「俺の勝ちだな。


んで、それは土と水を組

        ドール

み合わせた《泥人形》だ」


「!!

で、でも《闇夜》は私のフィールド。

この空間で起こったことを私が気づかないわけないです!」


「それはね………切られる直前やったからだよ」


リョウはニヤリと笑う。


あまりにも簡単な答えにレナは拍子抜けしてしまう。


「で、でも斬った時も人形意外気配を感じませんでしたよ」


「それはね〜こうやったんだよ」


「え、気配が消えた!?」

レナは驚きを隠せない。

闇属性に精通し、気配の察知に関しては一目置かれているレナが気づけなかったのだ。

そこにいるはずなのにそこにいる気がしない。


「そう。これがさっきの   

    ステルス

答え、《隠密》だ」


そこに突然リョウが現れた。


「す、すてるす?

闇属性にはそんなもの無かったと思うんですけど………」


「うん。だって闇属性じゃないもん」


「じゃあオリジナル魔法なんですか!?」


「ん〜まぁそうなるのかな〜」


       ステルス

正確には、《隠密》とは創造によって作られた、姿だけでなく気配まで消せるマントをかぶるだけなんだが…………。


創造はイメージさえできれば何でも作り出すことができる。


どんな神懸かった事でも想像できれば≪創造≫はそれを可能にしてくれる。


(試しにやってみたけど本当に作れるとはな〜)


改めて≪創造≫の特異性を知ったリョウだった。




祝!!

8000pv到達!!

1000ユニーク突破!


皆さんここまで読んでいただいて本当にありがとうございました。

これからも頑張っていくので応援よろしくお願いします。



さて、嬉しい報告をしたところで今回の話について、



レナも結構強いんです。


盗賊との一件で弱いみたいなイメージを持たれたかもしれませんが、残念、レナは強いです。


ですが、暗殺魔法は一対多には向いてません。


それに相手に知られていないことが結構大事です。


盗賊達には知られていたため、(同じパーティーメンバーが盗賊の仲間だったので)対策などが練られているだろうと思い、自分が完全な状態でも勝てるかどうか分からない、と濁すような形になってしまいました。


暗殺魔法を抜いた実力的には5分5分くらいです。



と、レナの話を少ししたところで次回予告です。


次回

戦闘中、火に油を注ぎまくりレナを怒らしてしまったリョウ。


レナと仲直りできるのか……


世界設定も少し入れます。

勢力図とか……



では、

感想・評価・アドバイス・質問お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ