現実
書き上がりました(^0^)/
今、リョウとリズは空を飛行している。
「ホントに便利じゃのう。その能力は」
「そうかな〜そうでもないぞ」
「じゃが風の中位魔法をこんな楽に使えるとは」
リョウは創造の能力で翼を作り、リズの飛行のアシストをしている。
ちなみに、今リョウはリズの背中に乗っている。
「そうかの〜〜、ん?」
「どうした?」
「いや、たいしたことではないのだが」
「ん?」
「娘っ子が男達にかこまれておるの〜あれは盗賊じゃな」
「……全くたいしたことじゃなくねーーよ!!
どこだ!!それは?」
「うん?そうかの?
ここから3キロ南じゃ」
「わかった。すぐにそこまでいこう。」
「主が言うのであれば我は従おう」
「ついたぞ」
「ありがとう、リズ。ここで降ろしてくれ。一応リズは人化しといて。で、あの女の人のこと頼むわ」
「了解じゃ」
「じゃ、いくぞ!!」
リョウはリズの背中から飛び降りた。
−−−side レナ−−−−
私はCランクの冒険者だ。
今回は依頼を受けてギルドで会った数人とパーティーを組み討伐クエストをしていた。
だが、討伐を終えた後の夜の食事で私は痺れ薬を盛られてしまった。
そいつらは主に人身売買を専門としている盗賊と繋がっていたのだ。
私は自慢する訳ではないが、比較的顔立ちは整っていると思っている。
街で声をかけられたことだって何度もある。
だから目を付けられたのかもしれない。
幸い、飲んだ量が少なかったため、完全に動けないということにはならなかった。
しかし、反撃するほどの力は残っていなかっため私は必死に逃げた。
それでも、私はついに追い詰められてしまいました。
私は半ば諦めていました。
この中の誰もが私が全力で戦っても勝てるかどうか分からないほどのてだれでした。
この後私はどうなるのだろう。
そのことを頭の中で何度も考えていました。
その時でした。。。
何かが空から降ってきた………
−−−side out−−−−
「いよっと」
すたっ
リョウは地面に降りたった。
リズはその間に女の元に向かう。
「あんたら何してんだ?」
リョウは男達をかるく睨みつつ聞く。
「なんだ?小僧、お前のようなやつが首を突っ込めるようなことじゃないぞ。怪我したくなかったら大人しく帰れ」
「テ、テンプレ!?」
「あん?」
「いや、何でもない」
リョウが少し引いたことで、盗賊達は自分達が優位に立ったと思い込み、リョウのことを完全に舐めていた。
「おいおい小僧、はやく逃げな。あっでもそっちの姉ちゃんは置いてけよ」
盗賊はリズを見て下品な笑みを浮かべる。
「うーん。何をしてるんだって聞いたんだが」
「あん?舐めた真似してんじゃねーぞ!!」
盗賊はリョウに怒鳴る。
そこで盗賊のリーダーのような男が言う。
「お前に答える義理はない。早く立ち去らないと殺すぞ」
「リズ〜、その人話せるか?」
「おう。だいたいの話は聞いたぞ。
そいつら、人身売買を専門としている盗賊らしい。この女は今奴隷にされかけてたらしいのう」
「へー、ほんとなのか、その話は」
リョウは睨む。
しかし盗賊達は何も答えず、悪びれたそぶりを1ミリも見せない。
「オッサン達、悪いことは言わない、下がってくれないかな」
「調子に乗るなよ」
盗賊のリーダーは凄みをきかせる。
「あのさ。ちょっと話をしようか。
人間っていうのはね、大義名分さえあればなんでもできるんだよ。戦争だって略奪だって・・・殺しだってな
俺は自分からお前達を殺すつもりはない。だが、もし襲ってきたら、容赦なく正当防衛を発動するぞ」
リョウから凄い威圧感を受け、盗賊達はたじろぐ。
「おいてめーらなにびびってる、相手はガキだぞ」
リーダーが言う。
「そ、そうだぜ。相手はたかがガキだ、それに武器だって防具だって持ってない、完全に素人だ。すぐにでも殺せるぜ」
盗賊Aが言い、再び他の盗賊達も次々と下卑た笑みを浮かべはじめる。
「もう16だぜ。ガキじゃないですよ。
それに武器ならありますよ」
バカにしたように言うリョウの手にはいつの間にかには短剣が握られていた。
「そんな短剣でなにができる」
「そんな短剣とは失礼ですね。これさえあれば楽勝ですよ。だから悪いことは言わないんで退いてくれませんか」
「舐めてんじゃねーぞ。糞ガキがァァァアアア」
キレた盗賊の一人が剣を抜いて向かってくる。
「逃げて!」
後ろの女の人が言った。
だが、その盗賊は止まらないし、リョウも逃げるそぶりを見せない。
「死ねェェェェエエエエエ!!」
盗賊が剣を振りおろす。
しかし、すでにそこにはリョウの姿はなかった。
リョウはその盗賊の後ろにいた。
「へ?」
盗賊は疑問の声を上げる。
その瞬間盗賊の右肩から大量の血が吹き出す。
「ぐぁぁあああ」
盗賊は肩を押さえて悶え転がる。
「これが最後の忠告だ。ひけ、そうしないと殺すぞ」
「慌てんなてめーら!!
所詮はガキだ。こっちは20人以上いるんだぞ、全員でかかれば問題ねぇ!!
いくぞてめーら!!」
「「「うぉぉぉおおお」」」
アクセル
「はぁ〜《加速》」
たった一瞬、たった一瞬で5人もの盗賊の頸動脈がかっ切られた。
加速は破壊の能力の一つであり、今の加速は半年前リズと戦った時のとは違い、一瞬だけでなく、常時発動できるようになっている。
さらに加速のスピードは以前より速く、常人には視認することすら難しいものになっている。
「分かっただろ。お前達程度じゃ俺に傷一つ付けられない。俺は人間相手でも容赦しないぞ」
「頭!どうします!?
こいつバケモンですよ!!」
「うるせぇ、ここまで苦労して下準備したんだぞ、ここまできてこんな上玉逃せるかよ!!」
「まったく分からない人ですね。俺もできれば人殺しなんかしたくないんですよ。あなた達が去ってくれればとても平和的な解決ができると思うんですが…」
「うるせぇ!!こっちは仲間が6人もやられてんだ!ランド盗賊団のメンツをかけて、てめぇを殺すまで引き下がれねーんだよ!!」
「はぁ〜後悔しますよ」
「んだとコラァ!!!」
リーダーがそう言って、こちらに向かってきたところでリョウは右手を向ける。
その瞬間、リーダーの右腕が…………………
爆ぜた。
「ッッッ!!」
想像を絶するほどの痛みに声もでない。
「主殿、そいつらは生かしておいてもいずれ我らに牙を向くじゃろう。主のいた世界はどうだったかは知らん。じゃが中途半端はやめろ。殺すなら殺せ。この世界で生きるていくならそれを忘れるな」
「………うん。リズ、分かった。この世界は日本とは違う。この世界で生きるなら腹くくんないとね」
そう言ってリーダーがやられ、ようやく逃げようとしていた盗賊共に手を向ける。
「《獄炎》」
その瞬間、盗賊達の体は火に包まれた。
そして、火が消えた時あったのは、元々は人の形だったのであろう。灰だけだった。
今回はバトル、そして二人目のヒロインの登場といろいろぶち込みました。
盗賊とのバトルはこの手のジャンルの小説ではテンプレ化してます。
でも、私は盗賊との戦闘に「ただ私が書きたかった」ということ以外にちゃんと意味をもたせています。
それは、サブタイトルにもあるように「現実」です。
平和な国とは違い、殺さなければこっちがやられるということ、昔と違い自分の命を守らなきゃいけないということを主人公に知ってもらうために書きました。
まぁリズが言ってたことですね。
若干ずしっとした話をしてしまったところで次回予告します。
次回は二人目のヒロイン、レナを加えて進んでいきます。
また世界設定回かも………
国とか金とかギルドとか………
もうすぐ冬休みがあけて冬休みあけテストがあるのでその勉強のため投稿スピードが落ちるかもしれませんができるだけ早く投稿するようにします。
では、
感想・評価・アドバイス・質問お待ちしております。




