表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちら"転生"?クリニック。  作者: 深杣遊歩
2/2

医者の名前は




「すみません、勇者さん。またまた急患で」

助手がそう声をかけた相手。

勇者と助手は呼んだが、はたから見ればそこらのごろつきと大差ない格好をした男だ。

鍛えているのがわかるくらいに体格はいいが、顔は人当たりの良さそうなもので取っ付きやすい。

「あぁ、構いませんよ。俺なんかいつでもいいんです。先に重症の方を診てあげてください」

そう言ってしまうくらい人が良い。

そこはさすが勇者を名乗るだけはあるというものだろう。

しかし、本日もそんな彼の順番が回ってくることはなさそうだ。

「また来ます」

「はい!お大事になさってくださ〜い!」

助手がそう言って見送った彼はいつだったかにこの世界に飛ばされてきた…もとい、転生してきたどこぞの世界で勇者をしていたという青年だ。

ここ、転生クリニックは"転生病"という病を発症した者たちの駆け込み寺と化している。

別に、それを専門として診ているわけではないが、いつの間にかこのクリニックには"転生病"を患った患者が集まってくるようになった。

まぁ、それはそれで色んな世界の話が聞けて面白いし別にいいか、と思っているのがこのクリニックの開業医、院長の天清あますがだ。

ちなみに、クリニックの名前は【てんせいクリニック】という。天清あますがを「てんせい」と読み間違える人が多いからいっそのこと、とひらがなで【てんせいクリニック】としたのだが、それに勝手に【転生】という字を充ててやってくる"転生病"患者が多いのだ。

お陰でここはいつからか異世界、現世を問わず"転生病"に悩まされる患者が集まってくるようになった。

というのがこのクリニックの成り立ちだ。

ちなみに天清の専門は精神科だったりする。

彼が考える"転生病"の原因からするとあながち精神科に来るのも間違いではない気もするので今の現状が成り立っているというわけだ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ