白砂の海と蒼い月との境界線
君に会いに行ったあの夏
白い砂上で会ったあの夏
君に向けて伸ばしたその手に 君は笑顔で指を絡めて
必ず帰ってくるからと 涙を浮かべてそう告げた
抜けるように青い空を
裂いたような白い雲が
水平線の果てを超えて
地平線の崖に融けて
この世界を二分していく
引いて寄せる波打ち際の境界線に立つ僕と
吹いて抜ける山並みの先の境界線の先の君
君と世界が分かたれていく
雲の沸き立つ山の頂 空と交わる稜線の先
水面に映る太陽の紅 月に昇った君はもういない
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