表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここに教会を建てよう  作者: 切り株
第一章 忘れ形見と小さな故郷
1/2

旅の終わり

のんびり亀更新で書きます。

世界は平和になった。


神の天恵を授かりし勇者が三種の神器を揃え、残虐な魔王へと立ち向かう。

聖女様が語る予言をさも倣うかのように進んだ旅の道は、時に山賊に襲われ、時に悪さをするドラゴン退治へ駆り出され、時に精霊王のお使いを任され、それでもなお旅を続けようと思える程の親切を村人達から貰い、喜怒哀楽を仲間と分かち合う……、そんな波瀾万丈なものだった。


楽しかった。

ずっと続けば良いと思っていた。

ずっと続くと思っていた。


それは俺の人生の中で唯一無二の思い出であり、掛け替えのない宝。

そして、俺が生涯忘れることの出来ない悲劇の物語である。











割れんばかりの拍手喝采の中、俺は玉座に腰掛けた国王様に向かって跪く。

腰には勇者の聖なる剣。

腕の中には聖女の愛読書である予言の書。

それらを一等大切に抱え、国王様による称賛の言葉をただ静かに貰い受ける。


「諸君らの名誉ある奮闘に、感謝の意を表する」


勇者 Lucas(ルーカス)=Harold(ハロルド)

聖女 Attina(アティーナ)=Kelly(ケリー)

戦士 Alt(アルト)=church(チャーチ)

及びその仲間達に、神の祝福があらんことを。


両腕を仰々しく振り上げながら高らかに張り上げた言葉は、観覧席に座る貴族達の拍手を更に引き出し、階下で立ち並ぶ国民の涙を大いに誘った。


まさに大団円。

世界は平和になった。


…誰よりも勇ましかった勇者と、誰にでも優しかった聖女の命を、礎として。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ