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オジョサン ~おじさん!貴族女子になるわ!~  作者: にょ~ん
~プロローグ~
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転生前

はじめまして。機能が使いこなせてなく、ポチポチ編集したり追加したりするかもですが、ご容赦ください。

ストーリーのサクサク感は無いかもしれませんが、どこかでクスッと笑って頂ければ嬉しいです。

転生前はつまんないかも・・・。


私は身長185センチ、100キロ、毛深い、49歳、シンドウ ゲン、男。

幼少より武道を叩き込まれ、今でもトレーニングしているため、身体は一般男性よりも大きく筋肉質だ。

見た目は自分でも言うのはなんだが、THE男って感じだ。

最近メタボと診断されるが診断基準にもの申したい。体脂肪率は15パーセントだぞ!その胴回りと体重はほぼ筋肉だからな。

こんな見た目だからか、やたらとクネクネした男に狙われるためスパ銭には絶対に行かない。


妻シンドウ ウララは大学で知り合った。ミスユニバースになるほどの美貌だ。

キャンパス内を一人歩いてるときに、彼女から突然声をかけられたのが始まりだった。

よくこんな男に声をかけてきたなとウララに聞いたことがあった。

「あら、あなたとても可愛いのよクマのプーさんみたいで」

どこがだよ!?まあ、よくわからん。

ウララとは就職後25歳で結婚に踏み切った。毎晩欠かさず愛し合っていたが子供は授からなかった。

私も妻も身体に異常はないと診断を受けていたが30歳も過ぎると二人は焦りだした。

当時の社会通念では有給を使わないのが当たり前だったが、様々な診察やカウンセリングを受けるため、有給を全部消化し、社内イベントの参加もゼロだった。

会社内での立場をどんどん悪くしていた矢先、世界不況がおきた。ちょうど40歳の時に、当たり前のようにリストラにあい、以来9年間朝から深夜までアルバイトの掛け持ちをしている。


今でも毎晩愛し合っているのだが、その後にはこんな会話をするのがおきまりだった。


私「すまないな」

妻「いいのよ。あなたがいてくれれば。だからバイト辞めて欲しいわ。もっと一緒の時間が欲しい」

私「すまない」

妻「せめて、一つバイト減らしたら?身体が心配」

私「ああ、考えとくよ」


妻の子供はあきらめているととれる言葉に、私は無力感ともとれない得も言われぬ複雑な気持ちが渦巻いていた。

妻は大学の研究員で生活は余裕があったが、男たるもの家庭の主であると自負していた私は働かないなんてことは考えられなかった。

男としての尊厳。妻(女)になんか負けられないという思いもあったのかもしれない。


バイトから帰ると軽く食事、愛し合って寝る、3時間後には起床し目を覚ますために軽くトレーニングし、1件目のバイト先に自転車で出かける。

余計な考えをしないよう無理をして気絶するかのように寝て無理に起きだす。

こんな毎日を繰り返していた。


49歳の誕生日。午前零時。その時が来た。

バイト先からの帰宅途中、

急に心臓のあたりを壮絶な痛みが襲ってきた。

「グ・・・・・」痛すぎて声が出ない身体も硬直したように動けない。

心臓か?いろんなことが頭をよぎる。数秒間なんだろうが、ずいぶん長い時間に感じた。

脳内の酸素が無なくなり貧血の時のようにブラックアウトしていく。

最後の思考は(幸せにできなくてすまない)だった・・・

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