表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/184

手紙と後日談。そしてプロローグへ ν

 少女が人間界に戻ってから数カ月が過ぎようとしていた。



「   拝啓、父様。そして、ルミネへ



 人間界に戻った当初は色々な所から質問攻めに遭って、もうね、這う這う(ほうほう)の体で色んな所を色んな人から逃げ回る事になっちゃった。


 面倒な事は極力避けたいというか、どうしてもイヤなのよ。


 まぁでも逃げ回っても結局は質問攻めに遭っちゃったから、逃がしてはくれなかったんだけどね。あはははは♪はぁ。



 公安の長のマムはアタシの話しを黙ってちゃんと最後まで聞いてくれてたの!

 それでも目がすっっっっっごく(にら)んでる様に見えて、とっっっっっても怖かったけどマムなりに真剣に考えてくれてたって思えばいいかな?


 そんでもって、マムに一通り話し終わったらマムが「アンタがいなかった間にアンタ向けの依頼が溜まりに溜まっているから、終わるまで(しばら)くは休みはないよ!」って言ったのよ!


 もうね、それが本当に溜まりに溜まってて…笑って誤魔化(ごまか)すのも出来無いくらい!だからそれは地道に(こな)す事にしたわ!

 でも、アタシ以外にも高難易度の依頼(クエスト)(こな)せるソロか、パーティーのハンター達を育てなきゃって、つくづく思い知らされたわ。


 もう、やんなっちゃう。はぁ。


 更に、部屋から出る間際に「あっちで貰った物を、ドクに出してから帰んな」とも言ってくれたの!どうやら、魔界で父様から貰った武器やら魔石やらの使用をこっちで承認してくれるらしい。

 それはそれで、とっっっても有り難い事です。




 ギルマスは何も言わず、何も聞かず、ただ「お帰り」って言ってくれたわ。でもって、そのまま無言の圧力を掛けたまま、厄介な龍種の討伐依頼(クエスト)を出して来たの。

 結構オニよ、あの人。




 爺は帰る前に注文しておいたご馳走(ちそう)を用意して待っていてくれたわ!!とっっっっっっっても美味しかったです。

 あっ!でもでも、「魔界」での食事が美味しくなかったってワケじゃないからねッ!!

 爺のご馳走は慣れ親しんだ味で暫く振りだったから、とっっっっっっても美味しく感じたって言うかなんて言うか、ごにょごにょ。


 でもでも、その後、父様の事を根掘り葉掘り聞かれて丸々1日は離してくれなかったわ。


 爺はもう、かなりいい歳のハズなのに今でも現役で元気過ぎです!でも、何かあっても何もなくても頼りにしまくってるアタシの自慢の家族です。




 キリクにはこっちに帰ってきてから、まだ1度も会えてないよ。以前請け負った依頼(クエスト)の時に大怪我をしたから、それがまだ響いているのかも?

 でも、便りが無いのは元気な印っていうよね?だから、心配せずに屋敷に帰って来るのを今か今かと待ってます!




 父様が知ってるのは、このくらいかな?

 顔が広い父様だから他にもたくさんいると思うけど、アタシが人間界に戻ってから会った中でだと、これくらいかしら?

 ルミネは全く知らない人の話しで退屈かもだけど。それはそれでごめんね。



 そっちで過ごした時間は思ったよりは経っていなくて、でも、やっぱりそれなりには経ってたんだけど、うーん、時間の流れが魔界と人間界って同じじゃないみたいね?


 でも、そうしたらこっちではアタシが帰って来てからもう3ヶ月くらい経ってるから、そっちだと随分と時間が経っちゃってるかもしれないわね。



 そうそう話しは変わるけど、そっちの皆は元気?ちゃんと回復した?

 そっちが結局のところ、最後はどうなったのか全く分からないから凄く心配です。


 最後まで見届けたかったのが正直なところだけど、突然こっちに帰る事になっちゃったからね。



 ハロルドはどうなった?リヴィエさんは?他の貴族の人なんかはどうなったのかな?



 そっちの事は色々と心配だけど、アタシはこっちで忙しい日々を送っています。

 マムもギルマスも色々と厄介な依頼(クエスト)を押し付けてくれるから、あんまり休みも取れないけど…。


 今度、(まと)まった休みが取れたら、そっちに行ってみようと思ってます!


 その時は連絡もなしに突然行くと思うから、目一杯驚いてよねッ!!

 楽しみにしとくからッ!



 それじゃあ、お元気で。また会えるのを楽しみにしてます。


敬愛してる父様の大事な娘。親愛なるルミネの友人より。



     敬具   」




 「魔界」ではその後、一悶着(ひともんちゃく)あった。


 魔王ディグラスが「北の辺境伯の領地を魔王の直轄領にする」と言い出した事に起因するものだ。



 詳しい事情も知らず中途半端に話し半分にその内容を聞いた貴族達は、生来の「闘争心」という性分(しょうぶん)相俟(あいま)って、その事で大いに()めた。


 更には揉めた結果、話し合いは火に油を注ぐように火勢(かせい)を強め、最初の話しとは全く別の物へと()()()()()すり替わっていった。



 拠って話しの結論はどこまで行っても平行線で交わる事を知らず、交わらない方向性は1つの勢力を王権派閥と新勢力派閥の2つに分断し、一時は一触即発(いっしょくそくはつ)の事態に発展し兼ねない状況まで陥っていった。



 だが、結局の所、矛は納まる所に納まった。それを成し遂げたのは他ならぬルミネだった。


 ルミネは研鑽を積んだ極大魔術(ウルティマ・シーリス)の制御を完全に成功させ、それを魔王ディグラスを含め他の全ての貴族達の前で披露したのである。



 「これ以上揉めるなら貴方方の領内にこれを()としますわよ?」という脅迫とも取れる…いや、脅()()()()()()言葉を添えて。



 そしてその際に、「何故、北の辺境伯領を魔王陛下の直轄領にするのか」という説明も改めて付け加えたのだった。

 拠って意味も無く争い、話しがすり替わって見当違いの話しになった挙句に、2つの派閥に別れた貴族達は、双方が勘違いだったと気付く事になる。

 結果、双方(そうほう)矛を納めなくてはならなくなったのだった。




 魔王ディグラスは北の辺境伯の領地を直轄領とする事で、その大地の復興を目指していた。


 魔王ディグラスが北の辺境伯領に赴き魔石を探していた時の事。そこは未だ手がつけられる状況ではなく、魔王ディグラスが危惧(きぐ)していた通りに魔獣達が集まって群れを成していた。



 魔王ディグラスは魔石の回収と並行して、群れを形成していた魔獣達を討伐・殲滅する事には成功していた。

 だが一刻の猶予(ゆうよ)も無い事を悟らされ、現地には多重結界を敷いた上で魔術生物(ゴーレム)を創造して結界を守らせ、魔獣を寄せ付けないようにしていた。



 当初の「北の辺境伯の領地を魔王直轄領とする」と言ったのは、その事を起因としてる故の発言であった事を、ルミネから改めて伝えられた貴族達は、全会一致で魔王ディグラスに対して恭順した。

 こうして晴れて北の辺境伯領は正式に魔王ディグラスの直轄領となった。



 拠って一悶着の末に北の辺境伯領の復興に取り掛かる段取りが整ったのだった。




 北の辺境伯領を巡る一悶着のせいで、先の「魔界」を巻き込んだ事件の武勲報奨並びに叙勲は見送られる事となったというのは余談だ。これにより、この事件に於いて武勲を上げていた者達は嘆き、逆に武勲を上げれなかった者や下手をしたら爵位の降格や剥奪(はくだつ)といった処分が(まぬが)れようも無かった者達は、喜んだという話しがあったとかなかったとか。



 斯くしてまた「魔界」に於いては平穏な日々が過ぎていく事となる。



 「ロキの変」(後に魔王ディグラスが命名)から数年が経った頃、今度は「魔界」全土をも巻き込む事件が起きる。

 しかし、この時点でそれは当然の事ながら誰も知る(よし)が無い。


今回で二章が終わりましたので、ユーザー情報に書いてた後書きモドキをここに掲載致します。

次からの話の為にユーザー情報をまた白紙にしたかったなんて、事では決してありません。決してありません。決してありません。大事な事なので、3回言いました(*゜▽゜)ノ


前置き、、、カレラのストーリーはワケあって、2章からのスタートになりました(*´ο`*)


1話、、、一話をだいたい8000文字程度で収めています。30分くらいで読める内容で書いてますので、通勤通学時の時間潰しにどーぞ(*゜▽゜)ノ


2話、、、そういえば、ファンタジーだけど、異世界モノのようで異世界モノではない。。。o(゜^ ゜)ウーン

キーワードは何にすればいいんだろう?(・・?


3話、、、だいぶ設定が出せるようにストーリーが進んで来ました。本来は一章から公開出来ればここまでの苦労じゃ……ミ(o_ _)oパタ

今回は誤字脱字が多く、編集に時間がかかりました(ó﹏ò。)


4話、、、やっと二章が半分手前になりました(¯▽¯)

でもまだ半分にも到達してないという、、、(ó﹏ò。)

さて、執筆速度を上げないと駄目かなぁ?(・・?


5話、、、執筆速度を上げたはいいけど、繋がりが途中で切れてしまう為、8000文字を超えられず投稿してしまいました。。。( ´,_ゝ`)

さてと、次回からは構成が少ーし変わります(*゜▽゜)ノ


6話と7話、、、ここに書くのを忘れてた(。゜ω゜) ビクッ!


8話と9話、、、頑張った……ミ(o_ _)oパタ

何を血迷ったか、1日で2話上げてしまった。。。…( っ゜、。)っパタッ

でもま、これで、ちょっとは人間界の事に触れられたから、いいかな(笑)


閑話、、、最初から面白い小説って少ないよね?(・・?

読んでいく途中で何かのきっかけで、「面白い」って思って、気付いたら最後まで読んでるって事てあると思う。そーいった小説を書きたいなって思います(*゜▽゜)ノ


10話、、、二章後半は怒涛の展開、、、なのか?(・・?

でもま、このままじゃ、銀髪の男の正体を明かせないままお亡くなりに(笑)


11話、、、所がどっこい、土壇場で銀髪の男の名前をやっと出せました(笑)

まぁ、今回はウージー君の初出演です(笑)

うpしてから、誤植の発見が、、、(ó﹏ò。)


12話、、、2章もいよいよ大詰めに差し掛かってきました(*゜▽゜)ノ

ってか、執筆ペースが早過ぎる、、、(ó﹏ò。)

2週間で3話じゃなかったのか(笑)


13話、、、ε=( ̄。 ̄;)フゥ

2章も大詰めになってきました(*゜▽゜)ノ

様々な設定を文章の中に織り交ぜ、回を進めること13話目。。。ついに10万文字の大台に乗りました(゜∀゜ノノ"☆パチパチパチ

これも皆様が読んでくれているお陰であります(`・ω・´)ゞ


14話、、、今回は次話との繋ぎの為、若干短めでしたが、内容は濃かった気が、、、ε-(o´ω`o)

詠唱内容を考えるのに手こずるなぁ( ´・ ֊ ・` )フッ


15話、、、残す所、2章もあと1回か2回で終了です(`・ω・´)ゞ

今回はそのまま読むと時系列が違う箇所があるので、注意されたし!なのです(`・ω・´)ゞ


エピローグ話、、、最終回となりました。ここまで読んで下さった方、本当に本当にありがとうございました。

次は不思議なカレラのプロローグでお会いしましょう(*゜▽゜)ノシ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ